Fly Fishing 2015/11/06 Caught the Target Over Years さあ、車で少し上流の橋へ移動して釣り再開。 いきなりいいサイズのが2匹と、少し小さめのも2匹ほど、全部で4-5匹がライズしている。 ただこのフラットなプールでライズしているやつは、ほとんど釣れたためしがない。 水面下をクルーズしている感じの時はニンフで釣るチャンスがあるけど、ライズしている時はどんなドライフライも食わないし、ニンフも効かないみたいな。。 今日もそんな状態です。 この魚たちはスキップして釣り上がろう。 すぐ上のポイントで、単独で捕食行動をとっている黄色いブラウンを発見。 けっこう盛んに動き回っていて、狙いが定めにくい。水辺に丸い木があるために、自分のポジショニングもそれ以上上にいけないし。 魚が射程距離の下流側に戻ってくるのを待って、ロッドを振るのを見られないように、Uターンして上流側に頭を向けた直後にドライ&ニンフを投じる。 すると、もんどりうってドライに飛びついた! やった!! すごいスピードでバァーーーっと上流に突っ走って、フライライン全部持っていかれて、バッキングもどんどん出されて全然停まらない。 バッキングをおそらく30mくらい出されたところでようやく停まったので、こっちも頑張って川を渡って対岸のバンクに上がって、必死に追跡! なんかとんでもない引きだなあ。。(汗) もうリールを巻いて巻いて。。 ようやく姿を確認できるところまで寄せてくると、でかいけど、そこまでバカでかいわけでもない。 推定6.5-7lbくらいの頭が小さくて、太いメス。 まあこういうタイプは一番引くのは確かなんだけど。。 それにしてもちっとも浮いてこない。 真近まで寄せてみると、どうやら背びれにフッキングしているようだ。 な~んだ、スレかあ。。 どうりで異常に引くと思ったよ。。 強引に浮かせてネットに入れようにも、このクラスの背ビレ掛かりでは、ボトムに張り付かれてとても浮かせられない。 かなり長い間やり合っていたけど、突然フッと軽くなって外れてしまった。 加重に耐えかねて、ヒレの膜のところで裂けたのかも。。 スレとわかった時点でちょっとガックリきてたので、まあいいけど。 ドライに出たから絶対口だと思っていたけど、慌てて飛びついた感じだったので、食い損ねて下のニンフが引っかかっていたんですね~。 もう少し釣り上がって、次のプールへ。 次のプール。ここはまだ1匹も魚を釣ったことがないんですが、昨シーズン中に数回かなりでかいヤツを見かけていて、何度かアプローチしてみたものの見向きもされず。ここはほとんど流れが止まっているフラットなプールで、自分の立つ左岸はオープンなグラベルビーチになっているために身を隠すものもなく、とても魚に近づきにくい。 その魚は頭の尖がった形なのでおそらくオス。推定65-70cmくらい。 今年ここを見るのは初めてになるけど、とりあえずかなり慎重に、しゃがんでゆっくり接近して目を凝らしてみる。 いる!! プールの一番下のほうをクルーズしている、でかいのが1匹! 去年見たアイツなのか? わからないけど、大きさ、形、濃い背の色は似ている。 一気に緊張感が高まる。 クルーズしているけど水面にライズはしていない。 やっぱりドライ&ニンフで行くか? ドロッパーの長さは70cmくらいで、ヤツが上流側からゆっくり下ってくるのに合わせてファーストキャスト。 フライは狙い通りに入って、完全にヤツの視界の中にあるはずだけど、クルージングのコースを変えることもなく、加速もせずにそのまま素通りされた。 ヤツは反時計回りに、プールの下のほうをグルグルと行ったり来たりしている。 一旦上に行ってしまったヤツが再び下ってくるのに合わせてもう1投。 今度は食うか!!? しかし、またしても素通り... う~ん、反応してくれない やっぱり去年からいるのと同じヤツっぽいな。。今回もダメか? ふと視野を広げると、対岸のブッシュの前にあるウィードパッチが目に入った。 ヤツのクルージングルートを観察していると、ここを上流側のUターンの起点にしていて、このパッチ沿いに左回りに旋回してまた下流側に戻ってくる。 2回フライを見せたのは下流側のUターンの基点で、これといったストラクチャーのない開き。 そうかっ。 もうすでに2回フライを見せてしまったが、3投目は逆にヤツが下から上に上がっていって、起点のウィードパッチに接近するタイミングに合わせてフライをパッチの際に投入した。 泳ぐスピードやコースに変化は見て取れなかったが、ヤツがドライフライの下に入ると水中に引き込まれた。 えっ!食った?!! すかさずフッキングを入れると、ヤツが身を翻していきなりジャンプ!! ついに掛けたーーーっ!!! 当然ヤツは対岸のブッシュの下に突っ込もうとするだろうから、そこはもう初めから勝負を掛けて強引に阻止。 またジャンプ! あんまり躍動感のない、老体にむち打ってって感じのジャンプだけど、向こうも必死だ。 正直なところ、初めの2投を見切られたから、もう可能性は少ないと思っていて、若干ビックリアワセ気味のフッキングになった。 そのためにヤツもドキッとしたのか、いきなりジャンプから始まって、ファイト前半はパニック気味にジャンプの連続。ジャンプしている最中もラインのテンションを失わないようにロッドを操作して、全部で4回ほどのジャンプをすべてクリアー。 こっちとしてもブッシュに突進され続けるよりは楽な展開になって、比較的早い段階でブッシュから引き離して、下手のオープンウォーターに誘導することが出来た。 ジャンプで体力も消耗しただろう。 後は慎重にいなしてランディングに成功! 実際にネットに入れてみると目測以上にデカかった。 8lbいったー!今シーズンベストですね。 長さは72cmのジャック。 この日前半で釣った、60cmクラスのレジデントフィッシュ(居付き)2匹に比べると、シルバー味が強いシーランっぽい色だけどどうなんだろう? NZ南島のブラウンでも、川の70cmクラスになるとやはりシーランナーっぽいのが多いですね。 おそらくだけど、去年から見かけていた魚に間違いないと思います。そうだとしたら、2シーズン越しでようやく仕留めたことになる。 胸ビレがでかい。。 あと2lb分太ってからまた釣れてくれ~ このあと下のポイントのライズしている魚に再度トライしたものの、やっぱり釣れずにいい時間になったので終了。 3匹のクオリティーフィッシュを捕獲していい釣りでした。 フライはすべてドライ&ドロッパーニンフの#12スティックカディスで。 サイトフィッシングの話になりますが、流れの中に定位しているヤツよりは、フラットなプールをクルーズしているヤツのほうが格段に難しいです。 では今日の最後の8lbはどうして釣ることができたのか? キーはクルージングルート上にあるストラクチャーを利用することだと考えています。 クルーズしている魚にアプローチする際に、そのルート上にある何か、今回はウィードパッチだったわけですが、それが岩でもいいし、沈んでいる倒木でも何かあれば、ルート上の何もないところよりは、こういうストラクチャーの側にフライを置いたほうがバイトする確立が圧倒的に高いと自分の経験上から感じています。 やはりこういう魚が身を寄せられる何かの側では警戒心が緩むのか?あるいはそのストラクチャーを背景とすることで偽物であるフライの輪郭がボヤけるからなのか? 今回は最初の2投を見切られたわけで、このブログで何度か書いている「1発で決めるセンス」の観点から言えば失敗になるところだったんですが、3投目の前にウィードパッチの存在に着目したこと。それを利用することを思い付いて、フライを置く場所を変えたこと。ここが勝負の分かれ目だったといってもいいでしょう。 ビッグフィッシュとの遭遇はいつだって思いがけず、突然やってくる。 状況は様々だけど、とっさにいろいろなことを判断、決断しなければなりません。 魚のタイプ、あるいは状態の観察、見極め。何をしている最中なのか? フライの選択のこと。何をプレゼントするのか? アプローチする自分のポジショニング。どこからキャストするのか? 今回のように食わせる”点”の見極め、設定。どこで食わせるか? 最大のチャンスである第1投目を生かすために、いつ投げるのか? 投げたフライのアクションのこと。動かして誘うのか、流すのか、放置するのか? まだ他にも掛けてからのファイトのことやいろいろありますが、これらのことに対していいジャッジを下すことができて、自然に体が動く。 そうなるまでには、たくさんの魚と遭遇して、対戦して失敗したり、成功したりして、経験を積むより他にありません。 今シーズン始まってからまだ1ヶ月なんですが、今のところ数はそこそこながら、けっこういい魚が捕れています。今シーズン遭遇したターゲットは、かなりの高確率で仕留めているというか。 今年でNZの釣りが4シーズン目。毎年1シーズンに大体350-400本くらいのトラウトをランディングして、失敗もさんざんやらかしてきました。 それでも最近になって、ようやくいいターゲットと納得のいく対戦ができたり、ブラインドでもいい状況判断で釣りが出来るレベルに迫れてきたような気がします。 まあ、あまり調子に乗っているとまたすぐにやらかすんですけどね。。 今シーズンはこの勢いで、あと2lbと迫ったオーバー10lbのブラウンを目標にするしかないですね。 また次の週末に頑張ってきます! Tight Lines!! PR