Fly Fishing 2016/01/25 Interesting Facts about River Brownies なんだか日本は異常低温で、恐ろしく寒いようですね... みなさん、体調管理には気を付けてください。 こちらNZ南島はといえば、ホリデー中はほぼずっと晴天に恵まれていたものの、仕事に戻ってからはすっきりしない天気の日が多く、どうやら去年ほどのビューティフルサマーではないようです。 先週は、今シーズンのスタート直後にいい釣りをした川に行ってみた。オープニングから初めの2週良かった川ですね。 この川は思ったより早く水が低くなってしまって、しばらく行っていなかったのですが、久しぶりに少し水位が回復したようなので様子見ですね。 見える魚はほとんど居ませんでしたが、常に魚がいるプールで唯一、岸際をゆっくりクルーズしていたヤツをしとめることが出来ました。 けっこうデカくて66cmあったんですが、細めなのでウェイトは6lbですね。 口の周りが、かなり岩にこすり付けたような痕があって、一度誰かに釣られたような魚ですね。デカイわりにはそれほど引かなかったし。 居ればでかいけど、魚の数多くない川。やはりアーリーシーズンリバーかな、ここは。 今週日曜日は、今シーズンは開幕からイマイチパッとしないホームリバーへ。 ここのところ水位がほぼミニマムまで下がりきっていたが最近の雨で少し水位が上がった。 これで少し状況が好天したことを期待しよう。 10月末に折れたSAGE VXPがようやく戻ってきた。年末年始を挿んだので3ヶ月かかりました。 ファーストフィッシュ! これで折れて新しくなったセカンドピースに入魂です(笑) 3lb半程度のいいサイズ。こんないいブラウンで入魂してもらえて、幸せな2ndピースだと思う。 最近、夕方しか釣れないホームリバーだったけど、今日はまあまあ早めの時間に釣れた。 やはり少し増水して良くなったか? 次のスポットでもすぐにフィッシュオン! またいいサイズのジャック。 これは4lbいきましたね。55cm。 この魚も背中にティペットが擦れたような痕があって、おそらく過去に釣られてますね。 全然走らなかった。 そして再びVXPが絞り込まれる! 今日は久しぶりに、去年良くて本来釣れるはずなのに今年は沈黙し続けていた場所、そういう要のスポットから1箇所1匹ずつではあるけど、いいサイズの魚が食ってくる。 また綺麗なジャックだ。けっこうでかい。 いい色してますね。4.5lbで59cm。 やはり増水で川のコンディションが良くなった気がする。 ところで去年このスポットでこの魚によく似たブラウンを釣った。 今回のヤツはすごくキレイな魚体だったので、初めは気が付かなかったんですが、ちょっと気になって、じっくり写真を見て検証してみました。 これが2015年3月15日に釣った時の写真。 やっぱり同じ魚ですね。右目のすぐ後ろ、斜めに一直線上に並んだ4つの星や、模様の特徴的な部分をいくつかブロック分けして見れば一目瞭然ですね。 そして、実はこの魚を約2週間後の3月29日にもう一度釣っています。 これですね。もともと細身の魚ですが、2回目はかなりスキニーでした。 そして今回が2016年1月24日。約10ヶ月ぶりの再会ww この場所はちょっとした大場所なので、水位によってポジショニングが変わるんですが、大きなくくりでいえば3回とも同じポイント。今回は夏なのでガンガン流れの中に入っていました。 去年は57cmで、今回59cmになっていた。今回は細身ながらもコンディションが良くなっていたので初めは同じ魚だとは思わなかったなあ。 でもあれからしっかりエサを食って少し太って、10ヶ月で2cm成長して、まだこんなキレイな魚体でいるのを確認できたのはうれしいですね。 キャッチ&リリースに関しては、やはり魚の取り扱いがすべてだと思います。いつも魚はできるだけ水から上げないで撮影するのと、いいのが釣れた時は魚持ち写真を撮りますけど、SIMMSのサングローブはすぐ乾くので、魚をホールドする前に完全に水に浸けてしまいます。素手だと魚が暴れた時にツルンと滑って、魚を石の上に落としてしまったりするリスクが増えると思います。ブラウンはけっこうヌメリが強いですからね。 9000km離れた北半球からやって来た日本人に3回釣られたブラウンです(笑) そういえば今日の1匹目も、去年同じ場所で似たようななブラウン釣ったなあ。。 こっちもチェックしてみよう。 これが今日の1匹目の54cmですよね。 2015年3月15日に釣った52cm。夕暮れ時に釣ったので光が少ないですが、これもやっぱり同じ魚だ。体側の真ん中辺りから後半の、側線上に6個並んでいる朱点が全く同じ。エラ蓋上の少ない黒点の配置も全く同じ。 つまり今日(2016年1月24日)の1匹目と3匹目は、両方とも去年の3月15日に釣ってた魚で、それぞれ2cm成長していました。 こうなると、前回の記事に書いた夏休みの最終日に釣ったキレイな魚も気になってきた。 キレイだけど背中にティペットが擦れて黒くなった古傷があったのだ。 あのスポットでも去年たしかいいのが出ているが。。 これが先週(2016年1月11日)の54cm。 背中にティペットで付いたようなV字型の痕。 これが2015年3月15日に全く同じスポットで釣った51cm。 ああ~、これも完璧に同じ魚だ。大き目の黒点の形に特徴があるのですぐにわかりますよね。 先週は気が付かなかったな~。 しかし去年の3月15日はおそろしくいい日だったんだなあ、こうして振り返ってみると。 日本でやっていた頃はブラウンなんて、本栖湖と芦ノ湖でルアーで。フライでは忍野の桂川で少し釣ったくらいであまり釣れる機会はなかった。 いつも釣りたかったけど、なかなか釣るチャンスのない魚だった。 日本人のアングラーなら共通して、この魚に対してある種の憧れのようないいイメージを持っている人は多いと思います。自分もそうでした。 だけど知れば知るほど、このブラウントラウトという魚は、ちょっと「んんっ」、「???」という、なんというかヘンテコリンな部分も多く、自分的なブラウントラウトとはという考えを書いてみましょう。 NZに来てから、特に去年南島に移り住んでからは、こうして毎週毎週飽きもせずにこの魚ばかりを追いかけるという釣りライフになってしまいましたが、これだけ釣り込んだからこそわかる、特に川のブラウントラウトの特徴のようなものでしょうか。 1、ずっと同じ場所にいて、定住型の傾向が強い。 今回の記事からもわかる、紛れもない事実です。こうしてシーズン越しに釣った場合は、当然冬季の増水もあったわけですが、それでも同じスポットにいるんです。 2、同じ魚が何度も釣れる。 同じ魚を2回以上釣った経験は10回くらいある気がします。この記事でも紹介したように3回釣った魚が、この魚意外にももう1匹いる(笑) ただ自分の記憶する限り、2回以上釣ったのはすべてジャック(オス)で、ヘン(メス)に関しては覚えがありません。 3、バラした魚がすぐにまたバイトする。 これはブラインドフィッシングの初期掛かりで、一瞬ググッと乗ったと思ったらすぐに外れてしまったような場合に限っての話です。 もちろん水中が見えているわけではないので、確証はないわけですが、なんとなくわかるじゃないですか。オマエ、今さっきも食っただろ?みたいな。釣りの経験の豊富な方なら、きっとわかってもらえると思います。 ちなみに、こうした感じで釣れてくるのは、これまたいつもジャックのような気がするんですが。。 4、とにかくLAZY(怠けモノ)でエサを捕るのにエネルギーを使いたくない。 食性はかなり雑食、だけど動きのすばやいエサを追いかけて食べたりはしたくないようです。無防備で捕りやすいエサが大好き。いつも自分がニンフィングで使っているスティックカディスのイミテーションにしても、ケースの中に入っていてあまり動かないカディスのラーバですからね。アダルトに関して言えば、カディスがそんなに好きなわけではなく、メイフライのほうが重要ですね。 だからカディスのラーバが好きなのは、単に動きが鈍くて食いやすいからだと思います。 今のように夏になればウイローグラブに盛んにライズしますが、あれも木から落ちて水面、または直下を漂って流れていくだけで逃げることはない。 なので、ブラウンの付き場はエサを捕るために動かなくても済むような場所、エサが集まって流れてくるようなところで、逃げない動きの少ないエサを食って楽をしたいようです。 5、一度釣られると次からはあまり引かなくなる。 まあこれはブラウンに限ったことではないかもしれませんが。 今回の記事のように前回のキャッチから10ヶ月も経って、その間に成長して、コンディションも前回より良くなっている。そんなブラウンでも2回目からはそれほど走らなくなる。前回釣られてから間もないから体力が回復していないとかそういう事ではなく、パニックしなくなるというか、釣られるということがわかっているかのよう。なかなか寄ってこないけど、ノラ~リクラ~リとしたファイトでジャンプもしない。 あ~、またやっちまった~みたいな感じなんでしょうか? 6、erratic action(不規則な動き)にめっぽう弱く、ついつい反応してしまう。 できるだけ楽してエサを取りたい反面、スピ-ドや軌道の一定しない不規則な動きにとてもよく反応する習性があって、一度反応してスイッチが入ってしまうと、とんでもないスピードでわざわざ遠くから追いかけてきます。これはレインボウにはあまりない部分で、ブラウンがルアーのミノーイング、トゥイッチングの好ターゲットなのはこれですね。これは食性ではなく、動きに反応しているだけですね。ちなみに川のブラウンはベイトフィッシュなんて食いませんよ。さんざんストマックのコンテンツを取っても、小魚が出てきたことなんて一度もありませんね~。ひたすら虫です。下流域のシーランナーはホワイトベイトというNZ在来種の小魚のスクールを食うらしいですけど。 フライでもピックアップの時にロッドティップを持ち上げたとたんにとか、ラインの回収中に、ドライ、ニンフ、ストリーマー問わずガバッと食ってきたことが何度あったことか。 こっちが釣ろうと思ってアプローチする作為的な動作ではなかなか釣れないのに、こういう釣ろうと思っていない不作為な時によく釣れるヘンな魚です。 まあ他にもいろいろありますが、ざっと挙げるとこんな感じです。 何だか憧れの魚、ブラウンのイメージが崩れていくようなことばかりですね(笑) 人間でもすごいカッコイイ男性や、きれいな女性がいて、あの人どんなにステキな人なんだろうと思っていて、いざ話してみるとなんかちょっと不思議なこと言い始めたりして、あれ???この人こんな人だったのみたいな。 特にオスのブラウンに関してはもしかして記憶力がないか、極端に悪いの?って思うことがありますが、一方ではどんなに工夫してアプローチしても釣れない狡猾な部分もあって、釣れないときの釣れなさ具合もハンパないですね。もう食わせがどうとかではなく、いても釣れないときは釣れない。 そのナーバスで釣れない時と、何かの要因で警戒心を緩めてしまった時の抜けた感じの時の差がとても大きい魚だと言えばいいんでしょうか。 いろいろと不可思議な部分も多い変わった魚だけど、やっぱりかっこいいですからね。何回釣ってもまた釣りたいし、特にいいやつが釣れるとうれしいのは変わりませんね。 55cm超えるようなサイズをフックアップして、ファイト中に深い黄緑色の背中が水中で見えると今でもドキドキします。 来週もまた釣りたいな~ Tight Lines!! PR