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SWEET GREEN LAND

A blog of Japanese fly fisherman living in Otago, New Zealand

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Back on the Mataura

今シーズンに入って、ようやくいい釣りが出来た先週の釣行から1週間。


 
先週、素晴らしくいい思いをした川にまた向かいます。

今週は曇天。さあ今日はどうか?



自分としては早めの8時15分出発で、9時45分に到着。

10時に釣りを開始です。



先週ドライで釣れたので、またドライフライの釣りを期待して今シーズン初めてScott G2を継いだ。


前回、開始早々にサイトでいいやつを仕留めた同じストレッチだが、今週は見える魚の姿はない。

事前のリサーチで、この1週間で徐々に水位が下がり続けて、かなり水が少なくなってしまったのが少し気になっていた。

とりあえず、ブラインドのドライ&ニンフでアプローチしていくが反応はない。

先週は釣れて、なかなか釣り上がりが進まなかった約1kmの区間を1時間半ほどで打ち終えて、何もなし。水面での動きもなし。


 
こんな素晴らしいポケットウォーターからも1匹も出ない。先週は狙い通り、ここで釣れたのに。
要所要所はもう一度丁寧に探りながら、エントリーポイントまで戻る。

ダウンストリームも少し様子をみて、ダメなのを確認して今日はこの川を見切る。

この時点で開始から約3時間が経過。

まあ、いい。今日この川が釣れないのは想定内だった。

やはり水位が下がりすぎたし、先週とは天気も違うし、先週の釣れ方がこの川にしてはちょっと"unusual"だとは思っていたので。

ここからMataura Riverの流れるGoreまではあと20kmほど。

このまま今シーズン初のMatauraに向かいます。

Mataura River。今シーズンの解禁日、10月1日の土曜日に釣りが出来たアングラーは釣りが成立したようだった。

しかし、翌日2日には水位が上昇して、その後何度かのヘビーレインでずっと水位が高かった。



Matauraのどこかにもよりますが、ロウワーのこのGoreでいえば、この川で釣りになるボリュームはおよそ50(m3/sec)以下です。

今回の釣行は23日の日曜日。この日ちょうど50を割りました。



昨シーズンの終盤、5月以来のMataura。

あの頃に比べるとかなり水が多く、笹濁っている。

いつもは#16のフェザントテイルか#14のカディスあたりのニンフを使うんですが、水量と水色を考えて、大きめ#14のゴールドビーズフェザントテイルを長めの1m強のドロッパーにセットしたドライ&ニンフでスタート。



昨シーズンの秋から、すっかり自分のMatauraロッドとなったSAGE ESN。

今日はこのMatauraに行くことになる流れも想定していたので、10ftのESNもしっかり車に積んでいたのだ。というか、要するにMatauraに行きたかったんですね(笑

この日のスポットは規模の大きなプールの中にちょっとした落ちこみがあって、流れのヨレができる場所。よくやるスポットです。

1時間くらいやっても全く反応がない。

秋によく釣れたこの場所だけど、今のこの水量では深すぎる気がする。
なのであまり投げすぎずに、岸よりを中心に狙ってみたんだが。。



少し上流側に移動して、川がサイドチェンジしてこのプールに流れ込んでくる、このプールの一番頭の部分のインサイドの緩い流れに狙いをシフトしてみる。



するとすぐに答えが返ってきた!

この日の1発目がニンフをテイク。



ちょっと小さめの40cm弱だけど、今シーズン初のMatauraブラウンだ。

釣りが出来る状況なら、やっぱり釣れるMataura River。



35-40cmくらいの小さめながら、この1箇所だけで6発掛けて、4本を1時間ほどでランディング。



何だかシラメのような色のブラウン。


水色がまだ雪代が入って白っぽいからか、ブラウンも白っぽいですね。

この後ちょっと休憩して、小移動。


せっかくMatauraに来たら、やっぱりライズをドライで釣りたい。


今度はこの大きなプールの一番下、次の瀬に向かって流れ出していくテイルアウトの部分ですね。

プールの中ほどは今の水位では深すぎるので、ライズが起こるとしたらこのテイルアウトではないのか?

この時点で午後4時半。

しばらく水面を観察しながら歩いてみると、小さいライズを2つほど見つけた。

ライズのあったあたりをもう一度注視してみる。

またライズした!

間違いない、ライズが始まった。


よーし、やっぱりここだ!!


一気にテンションが上がります!

まずは先週の流れから#17のパラシュートアダムスを投じてみる。

先週#15と書きましたが、#17の間違いでした。

反応なし。

やっぱりMatauraのライズはCDCじゃないとダメかな。

次は#16のCDCクイルダン。


これで出るだろう。


しかし反応なし。


あれ、出ないの?


ライズはだんだん増えてきている。

なのに出ない。

これはなんとしても獲らないと。

こっちもだんだん本気になってきた。

フライのサイズではなくタイプが合っていないのだろう。

メイフライは飛んでいるが、スピナーフォールはない。


たぶん、エマージャーかな。


フライを#16CDCエマージャーに変えると、2投であっさり答えが出た。


これがMatauraの釣り。けっこうシビアなマッチ・ザ・ハッチ。


これが最高に楽しいのだ!

いつの間にか、あちこちでライズが多発している。
ライズ発生ポイントも読み、フライも合わせ込めたとあって、至福の一時が到来。



魚のサイズも42-43cmのヤツに少し上がった。



5xティペットで、1匹ごとに慎重なリールファイトでいなしていく。

広いMataura本流のブラウンは遠くまで走って引きも強烈。小さいといっても、この広い流れに生きる40cm前後のヒレピンワイルドブラウンですから、かなりスリリングなファイトです。



2-2.5lbクラスを4本、すべて同じエマージャーで。

結局この日、4時半ー6時半くらいの約2時間にかけてライズが続き、4本のアベレージサイズをキャッチ。

前半ニンフで4本、イブニングにドライで4本の計8本で釣りを終了。

今日のハイライトはもちろんイブニングのライズの釣りでした。



あまりにも有名なこのMataura River。ある意味特殊な川です。

この川をメインに朝から丸1日釣ることはあまりないんですが、他の川の帰り道に寄ったり、イブニングだけ狙ったり。

魚はたくさんいるので、つまみ食い的にやっていてもニンフを使えばそこそこ釣れるけど、そんなにいい思いをしたこともなかった。

でも昨シーズンの終盤4月‐5月に、以前にも書きましたが、ESNを使ってこの川をドライで真剣に釣ってみて、その面白さがわかってきてからけっこうハマリました。

ひっきりなしに起こるライズを目の前に、釣れる人と釣れない人がはっきり分かれてしまうこの川。

ただ地味でサイズの小さいドライフライを投げていればなんとかなるとか、そういうことではないんですね。



TMC9300 #16に巻いたCDCクイルダンと、2457#16に巻いたCDCエマージャー。


自分がこの川で最も多用する2つのパターンです。この他にスピナーと波立って流れるランを釣るのにパラシュートアダムスも使います。

エマージャー、ダン、スピナーとハッチの各ステージに対応したフライと、ジェネラルに使えるアダムスというシンプルな構成です。

特に左側のCDCクイルダンは南島のライズしているブラウンにはどの川でも効く、一番釣っているフライですね。

ところが今日もこれである程度は出ると思いきや、全く無反応で、ぶら下がりに浮く右側のエマージャーオンリーでした。

今年はこのエマージャーのフックを細軸の2487か212TR #17に変更しようと思っています。北島のレインボーはパワーファイトでよくフックを伸ばされたけど、Matauraの5xティペットの釣りではフックが伸びるよりもティペットが切れると思うので、フライの浮力と掛かり重視という理由からです。

一旦フライが合えば、あとは繰り返されるライズの周期に対するタイミングとフィーディングレーンの読み。まあ、細かいことはいろいろありますが。

自分なんかはまだまだ、Matauraのスペシャリストではありませんが、自分なりの攻略パターンをある程度構築したので、今ではそれなりの自信を持ってこの川を釣ることができます。


釣れる人と釣れない人。


自分がその釣れる人の1人になれた時、この川ほどおもしろい川はそうそうないでしょう。


春のこの時期、アベレージは1.5-2.5lbクラスで釣っても釣ってもこのサイズ。もう少し季節が進むと、一回りデカイ3-4lbクラス、長さにすると45-55cmくらいのがライズし始めるでしょう。

フライのサイズは今現在のこの水の色、ボリュームであれば#16でOKです。

夏になって水位が下がり、透明度も高くなると#18が必要になってきます。#20を使う人もいるんだろうけど、自分は今のところ落としても#18まで。



早いもので10月ももう終わりですが、今年はホームリバーの水位が下がってくるのが遅れていてまだです。

今年は例年と違って、南方面の川でいい釣りが出来ている3シーズン目の南島。

この感じだと来週も南に車を走らせて、再びMatauraかもしれません。


それではまた次回!


Tight Lines!!
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