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SWEET GREEN LAND

A blog of Japanese fly fisherman living in Otago, New Zealand

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Spotting the Brown

さあ、解禁から2週目の日曜日です。

先週の好釣果から、行き先はもう先週と同じ川しかないでしょう。

今回は、先週やりきれなかった範囲をもう少し広く見て回りたい。

もともと、春先のこの時期にしては水が低めだからこそ選んだこの川なんですが、先週の釣行から少しずつではあるがずっと水位は下がり続けて、到着してみると


う~ん、ちょっと減りすぎたな~といった感じ。

先週ファーストフィッシュが出たスポットも不発で、とりあえず釣りあがる。


途中、1匹ブラウンを見つけてアプローチするものの、フライを嫌って逃げていってしまう。


そしてこのスポットでこの日2匹目を発見した。

よし、まずフライを変えよう。

ドライ&ニンフのドライを#10スティミュレイターから#12アダムスパラシュートに。

ニンフも#12スティックカディスから#14フェザントテイルへと小さく。

背中が黒っぽく見えるけっこういいサイズ。先週の最後の魚、6.5lbと同じくらいだろう。

2投目でピッタリのレーンにフライを送り込むと、ブラウンがそっちにスッと寄って行って、前のめりに一瞬動いた。口を空けたようには見えなかったけど食ったのか!?

きき気味にロッドをリフトしてみるとズシンと重さが乗った。

やっぱり食ったんだっ!!

デカイっ!!

ところがフライラインがリールフットの回りに絡み付いていた。

手で外すのに手間取って、ドラグが滑りだすのが一瞬遅れてしまい、

プンッっと身切れしたような感触が伝わってきて、痛恨のフックアウト~

あ~~、しまった~~、やってしまった~

いい魚だったのになあ。。


この後、同じスポットの少し下手でもう1匹を半サイトで掛けた。

魚のサイズははっきり見ていないけど、かなりのグッドファイターで小さくはなかったはず。

今度はリールファイトで問題なくやりとりしていたのに、対岸に向かって走られた時にプレッシャーをかけて寄せに転じると、またしても身切れの感触でバラシ。。

うわ~~、なんで~~

まあ、コレは仕方がないですね。ミスしたわけではないので。。

皮を薄く縫うようにフッキングしたんでしょうね。


2匹バラシてガックリしながら、釣り上がったときとは反対側のバンクを歩いてエントリーポイントに戻る。

途中、ふと目をやったバンク際で黄色い背中のいいブラウンを発見。

向こうも完全にこちらの存在に気付いて、ゆっくりバンク際を離れて沖のほうへ泳いでいく。

ただスプークしてバァーっと走っていってしまったわけではなく、ホントは日当たりのいいバンク際に居たかったんだけど、人の気配がしたから仕方なくスーッと沖に向かって動いたような感じだった。

もしかしたらまだチャンスがあるかもしれない。

ゆっくり静かに水の中に入って、徐々に岸から離れていくブラウンを目で追う。

すでにブラウンは川の真ん中を越えた辺りまで到達している。

よし1発勝負だ。

後ろのバンクには木がたくさんあるのでフォルスキャストすると引っかかる恐れがある。

普通のWFのラインだけど、水面にペリーポークでラインを畳んで、無理やりスカジットで投げた!

正直、届かないと思っていた。

ところがループは意外と伸びて、対岸に向けて泳いで離れていくブラウンを1m弱くらい超えた辺りにフライは落ちた。

そしてドライがズボッと消えた。

食ったーー!!

なんと見事な1撃!自分でもビックリ!!

コイツもデカイっ!!

初めは手前に向かって走ったけど、こっちの姿を見ると今度は対岸に向かって暴走。対岸のバンク際のブッシュの下に張り付くようにゆっくり上に行ったり、下に行ったり。

さっきの2回の身切れバラシが頭をよぎって怖いけど、こっちからもプレッシャーを掛けていかないと、いつまで経っても勝負が着かない。

ファイト中盤くらいで今度はフッキングがいいことを信じて、グイグイ寄せにかかる。

それでも10分以上かかったかもしれない。

ようやく無事にこの日の1匹目をランディング。


やった~、今日も仕留めることができた。

デカイし。。


6.5lb、66cm。


この川ホントにこんなのばっかりだ。恐るべし!


さらに車に戻る途中、行きに攻めたけど不発だったポイントで薄っすら1匹見えているのを発見。

たぶん朝のうちはブッシュの下に入ってしまっていて、昼近くになって手前にフィーディングで出てきたんでしょう。

やっぱりいるんだなあ。

コイツも1発で食わせた!


すごいキレイなジャックだ。


コレは大したサイズじゃないかと思っていたけど、ランディングしてみるとコレでも6lb、61cmある。

完璧な魚体だ。


そんなに太くはないけど、スキニーなわけでもないキレイなシェイプ。すべてのヒレも完璧だし、朱点はないけど色もいい。コレこそブラウントラウトといったモデルのような魚といっていいだろう。


自分が今まで釣ったブラウンの中でも、最もきれいな部類に入る1匹。

サイコーです。

よしよし、コレで2バラシの後2キャッチで、自分のペースは取り戻した。



ランチ休憩の後、午後の部は先週同様にもう1つのエントリーポイントから。


やはり水が減ってしまって、川の流れの魅力は落ちた。


先週の水位のほうが釣れそうな雰囲気に満ちていた。


見える魚もなかなかいない。

先週2匹目と3匹目が出た2つのスポットがいずれも不発。

いくつかの重要なスポットはもう1度チェックしながら、少しずつ下流に戻ります。

2つ目の足を止めたスポットで、一瞬ブラウンが水面近くに浮いてきて戻っていったのを見逃さなかった。水面まで出てきてライズしたのではないけど、水面直下で何かを食ったんだろう。

ドライに変えるか迷ったけど、すかさずドライ&ニンフのままフライを投じる。

2投目でニンフを食った!

またしてもデカイっ!!


この日3本目、7lbのブラウンを捕獲。


鱗がシルバーに輝いている。

ここは海からはだいぶ離れた、この川の中流域だけど、たぶんこの魚はシーランでしょう。

 

この魚の特徴の多くがスチールヘッドのそれと似ています。

まずこの魚体のシェイプ。この砲弾のような形ですね。痩せているのとはちょっと違う、スレンダーで滑らかな曲線美。川やレイクの居付きのトラウトが巨大化すると、デブになってしまうのが多いのですが、スチールヘッドはいい形のままでかくなる。この魚も69cmだけどいい気味でスレンダーな形。


そしてテカテカとシルバーに輝く鱗と、シャープにとがった尾ビレ。

これらは遡上魚の特徴ですよね。


言ってみれば、スチールヘッドのブラウントラウトバージョン。それがシーランナーですね。


 結局この日はこの3本で終了。

数は3本だけど、すべてオーバー6lbのクオリティフィッシュで十分満足です。

現状では、この川のアベレージの大きさはかなり驚愕です。

小さいヤツはいないのか?
ブラインドで釣れてくるような小さいサイズは、まだ1匹も出ていない。

ただ同じ川でも水位が下がって、釣り方は先週のほぼブラインド中心の釣りから、今週は完全にサイトフィッシングのみに変化。フライのサイズを落として対応しました。

今週のハイライトはやはり2バラシの後に、見事に1キャストで仕留めたファーストフィッシュでしたね。

あの状況で普通にバックキャストしていたら、たぶん後ろのブッシュに引っかかって、その間にブラウンは対岸に消えてしまって終わり。あるいは普通のロールキャストでは距離が足りなくて、もう一度投げ直す時にはブラウンはさらに対岸寄りの遠くへ。

そんなシナリオだった気がします。

オフシーズンの冬の間、ずっとスカジット強化練習に取り組んできました。もしそれをしていなかったら、あの瞬間に普通のWFのラインをペリーポークで投げてしまうというアイディアも浮かばなかったと思います。

そういう意味では、あの一瞬のチャンスをものに出来たのは、冬の練習の甲斐があったのかなと。

ツーハンダーの釣りではないけど、効果は意外な形で現れたといったところでしょうか?



この川に関しては、次の週末までに一雨欲しいところです。先週くらいの水位に戻ってくれたら最高なんだけどなあ。

そして、いよいよホームリバーの水位が標準水位近くまで下がってきて、そろそろゴーサインでもいいかなあといった感じになってきています。

なので、来週末は1日はまたこの川、もう1日は今シースン初のホームリバー釣行になりそうです。



Yes, I have tested you on animals!!


それでは、また!



Tight Lines!!
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