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SWEET GREEN LAND

A blog of Japanese fly fisherman living in Otago, New Zealand

Thought After the Fishing

自己記録更新の巨大レインボウ捕獲から一夜あけて、1泊遠征の2日目。


朝一、再びキャナルに向かう。

さすがにここはハイカントリー。昨日の日中はかなり気温が上がったのに夜間はグッと冷え込んで、今朝の出発時には車が凍っていた。


昨日に続いて今日も快晴。

同じポイントで同じ釣りをします。

この雰囲気だと朝はスロースタートで魚が口を使うのは気温の上がる日中か?昨日釣れたのも真昼間の11時半と12時半頃だった。

前日同様、インターのスカジットヘッド+T-14ティップで流します。

たまに跳ねる魚もいるけど、昨日より明らかに動きが少ない。


これがNZでフェルトソールが禁止になった元凶、Didymoです。
このキャナルもそこまで酷くはないものの、Didymoにやられています。見た目も気持ち悪いけど、フックにも絡み付いてきてかなりありがたくない存在。

約3時間半ネバって、最後は昨日も使っていたダーティーホーっぽいヤツをリードフライに、ドロッパーにグローバグ(エッグフライ)のタンデムフライで流してもみたけど完全ノーバイト。

まあ昨日釣れた時間帯はこれからなんだけど、ちょっと動きがなさ過ぎるなあ。。

次に行きたいレイクのほうも初めての場所で、ポイント探しに時間がかかるかもしれないので、キャナルは切り上げてもうレイクに向かおう。


移動で~す。


途中、Omaramaという小さい町で給油。


レイクまで一気に下る。


サインポストのある場所を見つけたので、とりあえずここからトライしてみよう。


すごいキレイなレイクだ。


誰もいないし、広くて最高~~!!


ここにも”This waterway is infected with Didymo"のサインが。。
キレイなレイクなのになあ~。。


遠めからの眺めは本当に美しいレイクですが、水は意外にもけっこう笹濁ってます。

ここではスイッチロッドをセットアップしてRIO SKAGIT iSHORT350grにInter Tip,10ftでウーリーバッガーをリトリーブしてみる。もうどこでもスカジットです。

1時間くらいこのキレイな景色を眺めながらのんびりやっていると、少し風が吹き始めた。



と、その直後にきたー


45cmくらいのキレイなオスのレインボウ。


なかなかよく引いてくれました。

このレイクはレインボウ、ブラウンにランドロックサーモンも少しいるらしいけど、今回の釣行はレインボウ三昧だなぁ。。

この後は続かずに単発に終わった。

もう少しポイントを開拓したいので車で少し走り回ってみたが、イマイチいいポイントがどこなのかわからない。

この下にもう1つ別のレイクがあるのでそっちも回ってみよう。


こっちはレイクプラシッドブルーみたいな青い水の美しいレイクでさらに絶景!

このシャローのポイントを見つけたのでやってみよう。

けっこう風がガンガン吹きつけているので、ここでは再びダブルハンダーに持ち替えて重いスカジットヘッドをキャスト。


いい感じなんだけど、さっきのレイクより魚っけがないなあ。。

風も当たっているし、単発でデカいブラウンがクルーズしてきてもよさそうなポイントだけど。。

反応がないので車でまたポイント探しに走ってみましたが、いいアクセスが見つけられず。


結局初めに入ったこのポイントに戻ってネバってみたが不発。


今回の釣行はこれで終了。


初めてこっち方面に来ましたが、キャナルにレイク、シーズンに入ればいい川もあるし、釣りたい場所がたくさんあって、もう少し長期の遠征で来る必要がありますね~。

もっとポイントを開拓すれば、かなりいい釣りが出来そうな魅力ののあるところです。


今回の釣行の一番の目的は、「この冬のテーマとして2ヶ月間取り組んできたスカジットスタイルの釣りでサーモンを釣りたい」でしたが、それは果たせませんでした。

スカジットを始めたきっかけは、ウィンターシーズンにビッグリバーの下流域を釣るのにきっと有効なタクティクスだろうと思ったこと、それを必要としたからだったのですが、同時にこのキャスティングスタイルには他のスペイキャスティングのスタイルとは一線を画した、何か少し違うものを直感的に感じてもいました。

タックルもダブルハンダーとスイッチを持っているので、それぞれにフローティングとインターのヘッド、ティップも揃えてと、何だかフライラインばかり買っているような最近の数か月で、それなりの出費もありましたが、スカジットにはそうしてでも絶対マスターしたいと思わせる魅力があって一気にハマってしまいました。

そんなわけでまだまだキャリアは全然浅いんですが、そのわりにはリバー、キャナル、レイク、ラグーンと違ったタイプの釣り場を釣り込んで濃密な2か月を過ごし、すでにそれなりの数の魚も釣って今思うこと。。

やはりスカジットは数あるフライキャスティングスタイルの中でも、最も実践的な”使える”キャスティングスタイルの1つだと思います。

あくまでも”魚を釣るためのキャスティング”という、自分のフィッシングスタイルにもマッチしている。

なんといっても最大のメリットはコンパクトなショートヘッドゆえ、Dループが浅いこと。張り出しの少ないDループは多くのキャスティングルームを必要とせず、特にペリーポークでキャストすればかなりコンパクトなキャストで十分なディスタンスが投げることが可能。

そして投げていて楽しいし、気持ちいい。

もちろんデメリットもあります。
このコンパクトなモーションでのロングキャストを可能にしている太くて短いヘッドは、裏を返せばドラッグがかかりやすく、水面へのインパクトが大ということでそのままデメリットに。川なら夏のスキニーウォーターを釣る状況や、スティルウォーターでも小さな虫にライズしていて静かなアプローチが要求されるような状況には向かないでしょう。
しかしながら、実際の釣りにおいては風に吹かれたり、雨に降られたり、増水、限られたキャスティングスペースしか確保できない等、スカジットスタイルのデメリットよりメリットの方が光る状況が多く、マスターすれば大きな武器になりえる、まさしくゲームチェンジャーといえるフライキャスティングのスタイルだと思います。

スカジットは川の釣り方というような固定概念にはとらわれず、もっと自由は発想で、この方法が生きるシチュエーションであればどんなタイプの釣り場でも使っていこうと考えています。

今回釣ったこのハイドロキャナルはずっと行きたいと思っていたんですが、十分な準備とキャスティングのトレーニングも積んだ上で挑みたかった。

フライタイイングの面でも、いままで巻いたことのなかったパターンを覚えたり、スカジットのラインシステムなどの知識面でもいろいろ研究しました。

来月から始まる新シーズンを目前にして、言ってみれば今回がこの冬に取り組んできたことの集大成的な釣行。

そしてオーバー14lbという、想定外のスーパービッグレインボウを仕留めることが出来たことにはとても満足しています。

NZで丸3シーズン釣りをしていながら、いままでレインボウ、ブラウン共にそこまでいい魚を捕れずにレコード7-8lbあたりをうろうろしていた人間が、3シーズン目の終了間際でいきなりダブルフィギュアのレコード更新で自分自身でもちょっと驚いています。

コレを弾みに、もうすぐ始まる自分にとっての4シーズン目、南島での2シーズン目のニュージーランドの釣りではオーバー10lbのブラウンを目指して、行動範囲を拡大していきたいと思っています。

今回果たせずに持ち越しとなったNZ初サーモンもですね。


Tight Lines!!
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