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SWEET GREEN LAND

A blog of Japanese fly fisherman living in Otago, New Zealand

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Fish The Oreti

今年もクリスマスホリデイの時期がやってきた。

24日で仕事を終えて26日から4日間、かの有名なOreti River釣行に行ってきました。



Oreti River、NZの数ある川の中でも最もチャレンジングな川の1つとして知られる大きな川。

思いっきりむき出しの広いリバーバンクを強風が吹きぬけ、水の透明度も高く、魚もハイフィッシングプレッシャーゆえスプーキーでそうそう手にすることは出来ない。上流部に関しては、ウォーキングアクセスのみが許可されていて、ロングウォークを強いられる。

しかしその素晴らしい景色と、トロフィークラスのビッグブラウンが世界中のフライフィッシャーマンを引き付けて止まない川です。

結果から言うと、Day1が2本、Day2が1本、Day3は唯一サイトで掛けた魚をリーダー切れで逃してノーフィッシュ、Day4はOretiをあきらめ、周辺の別の川でレインボウを1本に、帰り道にMataura Riverに寄って、軽く癒されて帰ってきました。




今回ベースキャンプにしたMossburnの街を流れるOreti。この区間にもけっこう魚の姿は見えた。
 


今回最も多くの時間を費やした、Walk Only Zoneより2つ下のBeat区間。



SAGEのステッカーを貼った車が1台あってDownstreamに行ったようなので、自分はUpstreamを選択。

さあ~、行ってみようか~。



これがOretiでのファーストフィッシュ。長さは63cmでしたが、細くて5lbしかなかった。Oretiにしては物足りないサイズ。
水深のあるプールに2匹居たうちの1匹をサイトで仕留めたもの。これはニンフを取ったが、コイツを掛ける前にもう1匹のほうがドライに浮いてきて口を空けたのに喰いそこなっていた。そっちの魚のほうがでかかったのに~



Day1の夕暮れ時にキャッチした2本目。まあまあのコンディションで6.5lb、66cm。



これはアップストリームに釣り上がった時にドライに浮いてきたのに喰わなかった。それを帰りにもう一度狙うと1投でニンフをテイク。


 
ちょっと出目金くんのブラウン。まだOretiにしては小さいなあ。。

ドライに出てくる魚がしっかりと喰わずに、なにか活性が低いように感じた。





Day2の朝、7時にWalk Only Zoneの下流側のカーパークに着くと白い車が1台。これがなんと日本人のIさんで、もう何年も正月休みにNZに釣りに来ているそうだ。しかもなんと、このブログを読んでくれている読者の方だということで、もうビックリです!


ここからアップストリーム側の1つ目のBeatを案内してくれるということで一緒釣りあがった。彼はルアーマンなので、ブラインド向きの一発勝負の瀬をIさん、ちょっと緩めのサイト向きの流れをフライの自分がという感じでシェア。

Iさん、見事に7lbと5lb強の2本をキャッチ。自分が狙った魚はすべてフライが流れてくると逃げました。この状況下では、瀬に入っているアクティブな個体を狙えるルアーの威力は強力だと痛感しました。

Oretiのことをいろいろ教えていただき、短時間ながら楽しい時間を過ごせました。

Iさん、ありがとうございました!

それにしても、日本人の釣り好きはアジア人の中では特殊な存在だと思います。

こんなところに釣りに来るのは、アメリカ人、イギリス人、その他のヨーロッパ人、南アフリカ人、そしてアジア人では日本人だけです(笑)


午後は1人で前日釣った区間にもう一度トライしたくて向かいましたが、すでに車が2台。

仕方なく、Mossburnより少し上のアクセスから川に入って、サイトで何とか釣ったのがこの1匹。


ガリガリくんのブラウン。60cmは超えてるけど、もう重さは測らなかった。


岸際でボンヤリしていて、反応しないけど逃げないので、ドライを鼻先に持っていってやろうと、チョコチョコっとフラッタリングさせると突然襲い掛かってきた。



Day3はDay1に釣ったBeatをもう一度。サイトで狙い続けて、ようやく掛けた魚をリーダーがフライの結び目で切れてロスト。

3Xなのになんでだよ~

 
Day1-Day3まで3日連続で快晴の夏日に恵まれ、最高の天気でしたが、釣りには非常にタフな状況でした。風もOretiにしてはまったく穏やかな方なんだと思う。
同時に水位も少しずつ下がり続けて、日に日にキビシくなっていくように感じた。



Day4はOretiには行かず近くの別の川に行ってみた。


すごくいい川なんだけど、この川はDydimoがすごかった。



対岸の岸際の石が乳白色に見えるのは、すべて水位が下がって干上がったDydimoです。



リバーベッドの石は完全にDydimoに覆われて2回りくらい大きくなってしまっている。
水中にある状態では表面は薄茶色に見える。



引き剥がしてみると中は白っぽく、けっこうしっかりしている。水に濡れた脱脂綿のような感触。



釣り始めてすぐ、50cm超えのいいレインボウがロイヤルウルフに出た。



久しぶりのレインボウだ。


撮影中にデカイNZイールがレインボウを襲いにきた。足で追っ払っても、弱った魚の匂いを嗅ぎつけるのか、しつこく寄ってきて噛み付いてくるんです。余裕で1メートル超えの巨大ウナギ。。
ネットですくおうと思えば簡単にすくえるくらい逃げないのだ。



もー、ホントどっか行ってくれ~~


匂いを嗅ぎつけられないように、ウナギより下流に移動しないとダメです。


すぐに釣れたので期待したが後が続かずこの川を後にした。



Dydimoさえなければホントにいい川なのになぁ。。ちょっと残念。


最後はGore経由でDunedinに帰るので、Mataura Riverに立ち寄ってイブニングを少し。

軽くスピナーフォールもあって良さそうだったが、なぜかライズはあまり起こらなかった。



それでもネバっていると、♯18 CDCクイルダンに出てくれた。



やはりメイフライは小さく、サイズはこれでちょうど合っていますね。



同じフライにもう1匹小さめのが出た。


いつも必ず魚に触れるMatauraは、Oretiとは対照的な癒しの川。



こんなわけでOretiが2日半とDay4はおまけ的な釣行となりました。

初めてOretiを釣った感想。

やはりタフでチャレンジングなのは噂どおり。覚悟はしていたものの、この時期は多くのアングラーが訪れプレッシャーの高まるこのホリデイ期間であり、加えて、低水位、高透明度の水が状況をよりタフなものにしていたように思う。

結果的には場所も何もわからず、それでも半日で2本キャッチして、他にも魚の反応があったDay1が一番よかった。Day2-Day3は魚を見つけても、ほとんどまともな勝負をさせてもらえなかった。まあ、これがOretiなんでしょうね。

Oretiを釣るにはテクニカル、フィジカル、そしてメンタルの3つともしっかりしていないとダメですね。

見つけた魚をいつもより遠くから狙い打つキャスティング。長い距離を歩いても集中力を切らさずに釣り続けられる体力。そしてスプークされたり、バラシてもあきらめずに、心が折れそうになる状況であっても、突然めぐってくるチャンスをモノにできる判断力はメンタルの強さがあってこそですよね。


一雨降って状況が変わったら、また必ずOretiにトライしてきます。キビシイけどまた行きたくなる川です。やはりこの川でオーバー10lbが釣りたいです。


今回、ホリデイ前の仕事の最終日より2日前あたりから、久しぶりに持病の腰痛が少し出ていて、それほど酷くはないものの、ベストコンディションではありませんでした。

Day1の釣り終了後、モーターキャンプへの帰り道では車のタイヤパンクも発生。

路肩でスペアタイヤに交換して事なきを得ましたが、2年前のこの時期にも腰痛とタイヤのパンクがセットできているんですよ。この時はホリデイに入る前の週だったけど、なんでいつも一緒にくるかな~??


とりあえずいったんDunedinに戻ってきて今年の釣行は終わりです。車と自分の体を整えて、ホリデイ釣行の第2弾、第3弾と行ってこようと思います。

今年、2015年もこのブログを読んでいただいてありがとうございました。



ところでこのブログも開設から早2年と3ヶ月が過ぎ、フリーで使える容量が残りわずかとなってきました。おそらく来年1月くらいでいっぱいになってしまうと思います。
最近ちょっと多忙で更新頻度も下がっていましたし、写真のクオリティにも限界を感じていて、そろそろ一眼レフの導入も考えてはいますが、あくまでも釣りメインなので荷物が増えてモビリティが下がるのもちょっと。。

というわけで、このブログに一区切り付ける意味で、容量を使い切ったらいったん終了にしようかと考えていました。

もともと書きっぱなしの自己満足ブログで、そんなに読者が多いわけでもないですし。

しかしながら今回のように偶然読者の方に釣り場であったりすると、やはり読んでくれている方の存在を実感して、やめてしまうのもどうかなと思います。

そこで、このブログを読み続けたいとの希望がある程度多ければ、引越し先を見つけて継続しようかなとも思います。

よろしければこの機会になにかコメントを寄せていただけると励みになるかもしれません。

それでは皆さん、来年も良い釣りを。



Happy New Year and Tight Lines!!
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December, The Time of Brown Beatles

あっという間に12月も半ばですが、今年の夏は今のところ天気が良くないNZ、Otago地方。

晴れればそこそこ暑い日もあるものの、曇りがちですっきりしない天気の日が多く、まだまだ肌寒い。加えて風の強い日も多く、ちょっとめげますね。。

先週末も日曜日はサンダーストームの予報が出ていて、遠くまで行っても釣りになるかちょっとあやしかったので、ホームリバーの半日釣行になった。

風は強いながらも何とか釣りになるコンディションだったが、2時間以上やって、きっちりフッキングせずにすぐ外れてしまったのが1回と、あとはハリにのらないようなチビブラウンがドライにじゃれ付いてくるだけ。

ほとんどあきらめモードになりかけた3時半頃、ようやくニンフにまともなサイズがきた。

これが思いの他でかくて、



5lb,60cmのブラウンだった。


痩せているわけでもなく、いいコンディションでこのサイズのわりには大して引かない魚だったなあ。。

腹周りがなんだかやけにプヨプヨと柔らかい。

ストマックのコンテンツを採ってみると、


でたーー!毎年恒例、12月の風物詩、ブラウンビートルオンリーだ。

体長約1cmのカナブンですね。


この後40cmくらいのも1匹釣れて、食ってきたのはいつものスティックカディスのニンフなんだが、



ストマックからはやはりブラウンビートルが出てきた。フリースイミングカディスやニンフも少し入ってますけどね。



翌、月曜日も結局天気があまり回復せず、風は少し弱まったが前日同様の曇天。

また昼からの半日釣行だ。


ホームリバーの中流域、いつも釣っているストレッチよりもう少し上流の未開拓区間を探索してみることにした。

始めてすぐ、ドライ&ニンフのドライに40cm弱のブラウンがのってきた。#12のロイヤルウルフです。

もう今日はドライ1本勝負でどの程度出るか試してみよう。


カポン!とスゴイ捕食音をたてて出てくれたのはこの5lb、61cmのジャックだった。


#12 のブラウンビートルを丸呑み。

 
昨日の5lbより遥かにパワフルでグッドファイターだった。

体色もキレイだし、完璧な魚体ですね。

この魚がブラウンビートルに出てくれたのはかなり満足!


あとは40cm欠けるくらいの小型のブラウンが数本ブラウンビートルに反応。



始めて釣った未開拓のセクションはなかなか魅力的ないい流れでした。

いつも釣っている区間よりもう少し山岳渓流っぽい雰囲気。
もっともっと釣れても良さそうなのに、今年はこの川全体的にこんな感じだからなあ、今のところ。

もう少し夏らしくなったら、もっと良くなることを期待してます。

とまあこんな近況で、毎回1本は5lbクラスのいい魚は出るものの、反応する魚の数が少ないし、ライズが全然少なくて何だか盛り上がりに欠ける状況が続いている。

やっぱり夏は夏らしくあって欲しいものです。

夏が大好きなもので。。

これなら11月のほうが暖かかったといった感じのまま、前半が終わってしまった今年の12月です。


Tight Lines!



Add a New Rod to My Quiver

去年のこの時期に、修理中のLOOP EVOTEC696‐4MFのバックアップとしてECHO CARBON690-4を買いましたが、とにかく重たいロッドで使っていると腕が疲れる。

購入してから1年が経ちましたが、日本にホリデーで帰国した時に持って帰って使ったり、またしてもLOOPが折れたので代わりに使って、先月は8lbを釣ったりとバックアップとしての役割は十分果たしてくれています。

それでもやはりもっと頻繁に使いたくなるような6wtが1本欲しくて、どれにしようかとずっと物色していました。

最終的に選んだのはこのロッド、


Mystic Reaper 690-4。

日本にはまだディーラーが無いようなので、知らない人がほとんどかも知れません。

http://www.mysticoutdoors.com/

USA、ミシガン州に拠点を構える、比較的新しいフライロッドメーカーだと思います。

このロッドの存在を知ったのは、おなじみの

Yellowstone Angler 5wt Shootout

ですね。

最近まで過去のShootoutページもネット上にあったんですが、今はもう最新の2016しかないようです。

Mystic Reaperは2012のShootoutで初めて登場してから、たったのUS$229という低価格のわりには素晴らしくいいロッドということで非常に高評価なのが気になっていた。

本当はUS$120増しで少し高くなりますが、Douglas Outdoorsという、こちらも新しいブランドのDXFというシリーズのロッドがあって、これがすごく良さそうで欲しかったんですが、US$349のDXFをNZに輸入するとたぶん課税されるので止めました。

NZでは、海外からオンラインで買い物をする際の$400ルールがあるんです。

これはネットで海外から買い物をして、税関に払わなくてはならない税額(Duty Tax+GST)がNZ$60以下なら免税、それ以上なら支払わなくてはならないという義務です。
GSTは15%ですが、Duty Taxは品目によって適用されたり、されなかったり、レートも違うようです。

購入した商品価格+送料の総額ををNZDに換算して$400を超える場合、支払わなくてはならない場合が多いようです。

Mystic Reaper US$229+送料はUS$40-50程度。送料50ドルだとすると総額US$279.NZD-USDの現在のレートは0.65程度。279÷0.65=429

う~ん、29ドル微妙に超えてしまうなあ。。

Mysticのウェブサイトを調べると、NZにはディーラーがないものの、オーストラリアのメルボルンに1件ある。早速そのショップのウェブサイトを見に行くと、価格は意外に低めでAU$270。NZへの送料を問い合わせるとAU$15だとのこと。合計AU$285でNZD-AUDのレートは0.9くらい。
285÷0.9=316。安い!

これなら余裕でアンダー$400で安心だ。

ということで、早速6wtのReaper690-4を注文して、インターネットバンキングで支払いをした。

しかし、これがこのストーリーの始まりになるとは。。

普通は支払い後に、入金を確認したら、発送完了、トラッキングナンバーを知らせるなどの連絡が来るだろう。

ところがメールが来ないのだ。

仕方がないので、発送が済んだらトラッキングナンバーを知らせてほしいとこっちからメールを送った。

しかし、返信が来ない。。

もしかして詐欺?

でも自分の人生経験上の直感からだが、そういうのではない気がするのだ。

このショップは正規ディーラーだしな。

どうしたんだろう?

このショップのビジネス用FBページがあるので訪問してみた。

すると店主が

「全くおもしろくない!たった今病院から戻ってきた。」

みたいな内容を、少し前にポストしている。

どうやら心臓の病気を抱えている様子。

なんとなく、ショップの実像が浮かんできた。

このショップはけっこう年配の店主が1人で切り盛りしている小さいショップなんだろう。

ショップの電話番号は+64 414 ****

これはオーストラリアの携帯の番号だな。

ちょっとかけてみよう。

でない。。

それからどれくらい待っただろう?

1週間くらいか?

もう一度かけてみた。

すると今度はでた!!

どうやら再度入院する羽目になって、まだ病院にいるらしい。

もう2-3日で店に戻って、オーダーの処理をするつもりだったようだ。

それなら待つのはかまわないから、すでに入金済みなので銀行口座を確認して送ってくれればいいと伝えて電話を切った。

それからさらに数日経って、まだ発送完了の知らせは来ない。

ひたすら待って、支払いから2週間後くらいだろうか。ようやく店主からメールが届いた。

まったく不測の心臓の問題で入院中だが、あなたのロッドはUSAのMysticからダイレクトに送られます。Mysticとは親密に仕事をしているので。ということだった。

どうやら予想外に入院が長引いて、自身で発送作業を出来ないので、Mysticから直に送ってもらうように手配してくれたようだ。

そういうことか。。

とりあえずこっちもホッとしたけど、ここで新たな問題が浮上。

それは例のNZの$400ルールの問題だ。

Mysticから直に送ってくれるように計らってくれたのはいいけど、そうするとUSAのショップから購入したのと同じように、換算後の総額が400ドル越えで課税されるかも知れない。

オーストラリアのこのショップから買った意味がないではないか。。

まいったなあ。。

向こうも良かれと思ってしてくれたことだし。。

もうラッキーに課税されずに届くことを祈るしかない。

そして、今週中に届くかなぁ~と予想していた週にも結局届かず、今度はMysticのウェブサイトのContact Usから、オーストラリアのショップの店主からのメールで、ロッドはMysticから直接送られるということだったが、もう発送してくれたのか?もし発送済みなら、いつ、誰と(どの運送業者)と送ったのか、またトラッキングナンバーがあるなら知らせて欲しいとリクエストしてみた。

翌々日、Mysticの社長、Dennis Kleinの名前でメールが来た。
あなたのロッドはファクトリーを出発しました。リクエストしていただいたトラッキングナンバーはこちらです。

とUnited States Postal Serviceのトラッキングナンバーが知らされた。

やれやれ、それならオッケーだけど。。

それから数日間、トラッキングでNZ北島、Auckland に到着。次に北島の下のほうのParaparamuというところに到着と追って、その翌日に来るかと思ったらまだ来ない。

なんだこの遅さは?税関で引っかかって課税された気がする。そうに違いない。。

もう完全に最悪のシナリオを覚悟しました。

週明けの火曜日に職場に出勤すると、明らかにフライロッドと思われる細長いダンボールの箱がバックルームに置かれていた。

おおおっ!ついにキターーー!!

しかも届いてるってことは課税されなかったんだー!

よかった~~。


送り主は直々に社長のDennis Klein。

送料はほぼ予想通りの$43.02だが、商品のValueが$115.00となっている。

価格は$229のはずなので、ちょうど半分に書いてある。

これが卸価格なのか、あるいは税金対策を察して、適当に半分の金額で申告してくれたのか、それは定かではないけど、とっても助かりました。

さすが社長、気の利く計らいで関心しました。

Dennisさん宛てに、ロッド到着の報告とともに、$115で書いてくれたおかげで課税されずに届いて助かったと感謝のメールを送りました。

とまあこんな長いストーリーで商品注文から約1ヶ月を要して、Mystic Reaper 690-4がようやく自分のロッドラインナップに加わりました。

さっそくこのニューロッドで釣りこんでみた。


Queenstownに人を迎えに行く途中、初めて釣りをする川でサイトで見つけたブラウンをフックアップ。


これが入魂のファーストフィッシュ。50cmくらいのブラウン。



ホームリバーにも持ち込んで実釣テスト。



小さめながら、数本キャッチ。



ビッグフィッシュはサイトフィッシングリバーで。



6lb、63cmをキャッチ。


オリーブ色のブランクカラーが太陽光で透けるといい感じだ。


この魚は、先月8lbを釣ったのと全く同じスポットで、ウィードパッチ+水面をぼやかしてくれる風を利用して食わせる作戦がうまく機能した。



ホームリバーのブラインドでもいいサイズ!


60cmには届かなかったが、5lb、58cmのナイスフィッシュ。


 
よく太ったいいヘンだ。


今のところ、去年と比べてあまりよくないように感じているホームリバーだが、たまにはこういういいヤツがでる。


 

それではこのロッドについての品評を少し。

現在、有名ブランドのフラッグシップモデルはUS$700-850くらいですよね。それに比べるとおよそ1/3以下の価格でこの出来栄えは素晴らしいといっていいでしょう。

オリーブのブランクカラーに、ラッピングはブラウンのスレッドとシルバーのトリム。
リールシート回りの金属パーツも高額モデルほどの高級感ではないものの、チープな感じはなく、価格を考えると十分なクオリティのパーツが使われている。

まず軽い!

もうECHO CARBONと同じ失敗はしたくなかったので、軽いロッドというのが条件でしたが、実測で88.77g、約3.2ozと5wtのSAGE VXPとほとんど変わらない。
リール、ラインをセットアップして、実際にキャストした時のスイングウェイトも軽いです。

アクションはファーストアクションということで、もう少しティップよりのアクションを見込んでいましたが、そこまで速くない、ミディアムファーストですね。
それでも粘っこさ、モッタリ感は全くなく、カラッとして"crisp"なアクションです。

落ち着いたトラウトロッドらしい雰囲気でありながら、モダンなアクションのロッドといったらいいでしょうか。

気になるのはガイドのサイズがちょっと大きすぎること。バットセクションに2つのSICリングガイドが使われているけど、それぞれ1サイズ下で十分だと思います。
ティップセクションのスネークガイドももう少し小さいほうがいいですね。大きいほうがループトゥループの接続部が通りやすいけど、それでも1つ下のサイズで十分かな。

総じて言えば、ニンフィングで使うことが多いこの6wtに関しては、もう少しだけソフトなティップと強めのバットで、よりティップアクションに仕上げて、ガイドのサイズを変更したら完全に自分の好みとピッタリ合う感じです。

このアクションなら、5wtがかなり良さげなドライフライロッドのような気がする。

なるほど、5wtのShootoutで評価が高かったわけだ。

これで普通に生涯保証も付いてるんだから、素晴らしいですね。


というわけで、ニューロッドMystic Reaper 690-4、かなり気に入ってます。満足、満足。


日本にはディーラーがないけど、ちょっとした英文Eメールのやり取りが出来る人であれば、USAのディーラーからオンラインで買ってしまうのもありだと思います。

折れたらハンドリングチャージのUS$50を自分のクレジットカードにチャージしてもらって、Mysticに送ればいいわけですからね。

Mystic Rodは全部で9シリーズのロッドをプロデュースしているようですが、このReaperシリーズの他に、フラッグシップモデルのMシリーズとスイッチが気になっています。



もう12月も中旬。まもなくクリスマスホリデーですが、まだここ南島Otago地方の天気は不安定で、去年ほどは暑くなっていません。ホームリバーで魚の動きがあまり活発でないように感じるのが気になるところ。

去年のようなビューティフルサマーを期待しているんですがね。。

それではまた。


Tight Lines!!


After Catching the Record Brown

更新が遅くなってしまいましたが、前回の続きです。


いや~、それにしても長いファイトだったなぁ~

無事にランディングすることが出来てよかった。


あと1lb大きくなったら、また対決しようぜー

2週間前に8lbを釣ったポイントはここよりもう少し上流だけど、そこはあまり魚が多いスポットではないので、今日ももう引き返してさっきの場所をもう一度見てみよう。


このちょっとしたサラサラの落ち込みの下に1匹いるのは先々週に見つけたが、釣れなかった。

先週もまだいて、サラサラの流れの中ドライ&ニンフを流すと、反応して口を開いたのが見えたがフッキングしなかった。

さっきもかなり遠くから慎重に近づいたのだが、キャストする前に自分の足元をバァーっと走っていってしまった。

なので、結局まだ今日はフライをここへ入れていない。

今度は上流から戻ってきたので、反対側(画像の奥)からアプローチしてみるか?

あれから2時間くらい経過しているから、またもとの位置に戻っているかもしれないし。

サラサラの中にドライ&ニンフを投入する。

流れの中で魚がギラッっと光った。

すかさずフッキングを入れるが空振り。


あれ~、今確かに反応したけどなあ。食い損なったのか?


やっぱりまたサラサラの中に戻って、上から流れてくるエサを待ち伏せているのか?

よし、もう1投だ。

もう一度フライを流れに乗せる。

再び魚が流れの中で、捕食のアクションをするのが見えた。

今度は完全にフックアップした!


食ったんだっ!!


いきなり下流にダッシュされて強引に止めにかかるが、かなりの重量感で止めきれない。

スローダウンさせるのが精一杯で、ジリジリとブッシュの中へと突っ込まれていく。

この場所はブッシュや倒木でかなり込み入っているスポットなので、掛けてもランディングまで持っていくのは難しい。


いくつかのブッシュはクリアーしたが、この水中の倒木の中に入られてしまい、完全に固まって動かなくなった。

しばらく待ってみたり、手は尽くしたけど、もう全く動かない。


デカそうだし、もったいないけどあきらめるか。。

しかたない。。


リーダーを切る覚悟で、ラインを真っ直ぐにして、思いっきり引っ張ったら魚が動いた。


おおっ、まだ付いてたか!?


そして下流に向かって走り始めた。

それでもまだ水面上に突き出ている枝にラインが絡んでいたが、ティップを操作して上手く外すと、完全にラインがフリーになった!



ラッキー!!外れたーー!

ただ、思った以上にでかそうだし、どの程度リーダーが傷ついたのかわからないので、はたして捕れるのかどうか?


ようやく魚が見えた。デカイじゃない、コイツも。。


さっきのシーランとは違って、ジャンプは全くせずに、ひたすら下へ下へと潜るタイプ。

また対岸の倒木の方へ戻ろうとする。


そっちへ行っちゃダメーー


さっきほどではないものの、またまたけっこうなロングファイトに。

 
ようやくランディングに成功。フライはいいところに深くめり込んでいた。
これなら外れませんね。


しかし太いな~、キミは。尾っぽでかいし。。
よく引くわけだね。

 

6.5lb、63cmのブラウン。


さっきのシーランとは対照的に、こっちは典型的はレジデントフィッシュのカラーですね。

太くていい魚だ。傷もなく、ヒレも完璧な個体。
ズッシリとトルクのある走りで、重量感がスゴかった。


良かった~、捕れて^^

倒木に張り付かれたときは、もう絶対ダメかと思ったけど。



9lbと6.5lbの2本を釣った後のスティックカディス。さすがにTMC2457でもちょっと開いてるな。。

この6.5lbも普通に考えたら素晴らしくいい魚なのに、さっきの9lbとの遭遇があまりにもインパクトが強かったので、このナイスフィッシュさえもオマケのように感じてしまう今日の釣り。

このあとは風が出てきてサイトフィッシングが難しくなり、朝一に狙って釣れなかった魚たちもライズせず、


久しぶりに訪れた別の川も少しやってみたが、ノーキャッチで夕方早めに終了。

もう十分です。



今あの9lbを釣ったシーンを改めて振り返ると、あの魚をバイトに持ち込むことが出来たのは、なんといってももう1匹のブラウンが接近してきて交錯したこと。あれがなければあの魚は食わなかったと思います。

あの時の無風、ハイライトですべてが丸見えの難しいコンディション。あの状況ですでに2回フライを見切ったアイツが、3回目で同じニンフをテイクすることは考えにくかったけど、もう1匹が現れたために、躊躇しながらも、食ってしまわなければ奪われるって思ったんでしょうね。
まさにそんな動きでした。

その一部終始がすべて見えていたバイトシーンから、あの巨体にもかかわらず、パワフルなジャンプの連続、そして30分以上にも及んだ限界のファイトはホントにエキサイティングでした。

9月にオーバー14lbの巨大レインボーを釣ったけど、あの時はダブルハンダーだったし、デブで、ジャンプしたり、遠くまで走るようなタイプの魚ではなかった。今日の5wtシングルハンドで9lbシーランとのファイトのほうが遥かにハードでおもしろかった。

今日はブラウンの自己レコードを更新しただけでなく、あの9lbを釣った釣りは自分のフライフィッシングの歴史の中でもベストゲームの1つだったといってもいい、素晴らしい内容でした。
運も味方してくれたのは確かだけど、そこに到るまでの接近方法やアプローチの仕方、魚とのファイトとどれ一つ欠けても捕れませんからね。去年の自分の力量では釣れなかった気がします。

やはりあのクラスの魚はそう簡単には口を使わない。フライにバイトするという最後の一線を越えさせるためには、何かが味方してくれるか、あるいは周囲を取り巻くものの中から、何かを利用する想像力豊かな発想が必要だと感じます。今日のように偶発的にもう1匹の魚が現れたことを、意図的に再現することは不可能ですが、一瞬でも魚の警戒心を薄れさせる何か、風、光の変化、ストラクチャーの存在などそれらはさまざまですが、その中から何かが利用できないか、それに気付くこと。


釣りとは気付き、感じるゲームだと思います。


フライキャスティング、タイイングももちろん重要ですが、魚を捕るために本当に必要なのは、芸術的にキレイなループでキャスティングすることでも、素晴らしく見事にタイイングされたフライをプレゼンテーションすることでもありません。

自然の中で生きる魚を相手に、自分も自然の一部となって、いかに気付けるか、感じとれるか?

最近つくづくそう思うのです。



ようやく9lbまできて、目標の10lbまであと1lb。

今シーズン中にキャッチできるのか?


まだまだチャレンジは続きます。


Tight Lines!