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SWEET GREEN LAND

A blog of Japanese fly fisherman living in Otago, New Zealand

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The longest and the most exciting fight ever!

明けて月曜日は予報どおり素晴らしくいい天気に。

先週末2日間に昨日と、ほとんど太陽を拝めなかった後なので気分爽快だ~。

釣行プランは最近の行動パターンと同じく、Dunedinから北に向かってまず手前のサイトフィッシングリバーから。そこから先のもう1本の川に行くかどうかは状況次第。

スタートフィッシングは10時半頃で快晴、無風のコンディション。

この川はホームリバーに比べると魚のアベレージが大きいので6wtのロッドを使うことが多いんですが、今日は前日と同様、午後の遅い時間にドライフライの釣りになる展開もありえるので5wtのScott G2を用意した。

今日は上の橋からエントリー。すぐ上のプールには、いつものようにまあまあいいサイズのブラウンがクルーズしているが、まだライズはしていない。

ドライとドライ&ニンフの両方を試したが全く反応しない。

まあいい。この魚たちは午後にライズし始めたらドライで狙おう。

あまり時間を掛けずに、次の1つ上のプールへ。

次のプールはデカイやつがクルーズしていることの多い、川幅も広く、完全にフラットな水面の大規模プールで、接近するのがとても難しい。

先週もいいのが1匹居たけど、釣ることが出来なかった。

かなり遠くから木や草に隠れて様子を伺う。


いるいる、またいるよ~ デカイのが。。


でかいのが1匹、かなり手前のウィードパッチのところに出てきているけど、今はこっちを向いているから動けない。

ヤツがUターンして、対岸向きになるのを待たなくては。。

しばらく待って、やつが向きを変えて対岸のほうへ向かって泳ぎだした隙に、一気にサササッと水辺の背の低い木を目指して前進。上手く木の後ろに隠れた。

よし、これでキャスティングポジションは確保した。

もうなんかの戦闘ゲームみたいです(笑)

でもこれは仮想じゃない、リアルなゲーム。

ここからアプローチすれば、自分の頭は木の上に出てしまうけど、水辺に2本足で立ってしまうよりは遥かにいいのだ。

ライズはしていないのでフライはドライ&ドロッパーニンフのままでいいけど、さっきのプールとは深さが違う。理想はニンフがボトムより少し上で中吊りになるようにしたいので1m強だったドロッパーを70cm程度に詰めた。


このプールは浅く、広くて、手前にウィードベッドがあるものの、クルーズのパターンにもあまり法則性がない。ロングキャストが求められる上に、バックのバンクが高くて草も多いとアングラーにとってはかなり難易度が高い場所。

魚に気配を感じ取られると、対岸の岩盤の深みに姿を消してしまうというパターン。

タイミングを見計らって、まずはウィードパッチ沿いに下流(画像右)に向かってクルーズしていくのに合わせてファーストキャスト。

ヤツは明らかにフライを発見して、ゆっくりと近づいていったが、ドライフライの下で「フンッ」っと止めた。


クッソォオオーーーー

今いったのに~~~

賢いなぁ~、ヤツは。。


しばらくすると、対岸の岩盤からもう2匹、一回り小さい別の魚が出てきた。

そのうちの1匹にもフライを見せてみる。

しかしそっちも食いません。

風も全くないし、見やすいけど難しいコンディションだ。

次にヤツがもう一度手前に出てきた時に再びキャスト。


今度はどうだ??


ヤツは一瞬足を止めた(魚なので足はありませんが)が、さっきより遠めで見切られた。


んんん~~、ダメか~~??


いつの間にか、さらにもう1匹魚が増えて、ヤツのほかに3匹、プール内はヤツを含めて4匹になった。

比較的ゆっくりクルーズしているのはヤツだけで、他の3匹はかなり速めに動き回っていて、あまり釣れそうにない感じ。

次がサードキャストになる。

今度は逆にヤツが画像左に向かっていくのを待ちぶせる形で、先にフライをプレゼンテーション。

ウィードパッチ沿いに上がっていって、右にターンした時にそこにフライがあるという形に。

ヤツはこっちの思惑通りのコースを取って、フライを見つけたようで一瞬スローダウン。

でもまた見切って、止めるようなそぶりを見せたが、その時に対岸の岩盤の方から別のブラウンが1匹ゆっくりフライに近寄ってきた。

自分から見て、フライのすぐ手前にヤツが対岸向きに停止、もう1匹がフライの先、少し右よりから遠巻きに迫ってくる形で、一瞬2匹のブラウンが交錯した。


おおっ!??


すると次の瞬間、ヤツがドンッと何かに押されるように前進したかと思うと、ドライが勢いよくピクッと沈んだ。

思わず反射的に鋭くフッキングを入れた!

川の釣りにしては遠めの距離で、12-13m程度離れていたが、一気にヤツの重量感がズシッとバットまで乗ってきてフックアップ!!

むこう向きでフックアップしたヤツは、いきなり対岸に向かって突進してジャーーンプ!


Wowwww, デカーーーーイ!!!


水面上に全身を現したヤツは、水中で見ていた以上にデカイ!

これは大変だ!! 絶対にランディングしなくては。。

その後も2回ジャンプ。ヤツの巨体がドボーンと着水するたびにすごい水飛沫が上がるけど、他のブラウンは逃げるどころか近寄ってくる。

2週間前にこの川で釣った8lbもでかかったけど、コイツのパワーは桁違いにもっとスゴイ!

こんなにでかいのにジャンプも躍動感たっぷりだし、なんだかパワーがみなぎっている。


少し落ち着いたけど、これはまだまだ寄ってこないな、これは。。
この画像の撮影時間がAM11:30.

 
この距離でこれだけはっきり写っている魚影はかなりデカイ。この後、このプールの上の川幅が細くなるセクションまで40-50mくらいバァーっと走られて、こっちも走って追跡。

そっちで取り込めばいいと思ったら、またこのプールまで下られて戻ってきた。


がんばれー、オレのG2。。今2本折れて修理中だからキミまで逝かれると困るのよ~

このプールより下にも走られ、まだジャンプもして、対岸に渡ってやりあったけど、それでもギブアップせずに最後は元の場所で勝負を掛けることにした。

こっち岸の方が緩やかな駆け上がりだから安全だろう。


AM11:52、ついにヤツをネットイン! 9lbです!! 

初めの画像を撮ってから実に22分。いったいどれぐらいの間やりあっていたんだ?

ファイト序盤のジャンプとダッシュの連続の段階では写真なんか撮る余裕はなかったので、少なくとも10分くらいは経過してから撮ったと思います。トータル30分強くらいのファイトだったんだろうか?

超エキサイティングで長ーーい、長ーーーいファイトでした。

ティペットが切れる不安は全くなかったけど、身切れでフックアウトとロッドが折れないかというのが心配だった。


ちなみに長さは73cm。先々週釣った8lb、72cmを上回った。

これが自分のブラウントラウトのレコードフィッシュです。

今までは、2年ほど前に北島のレイクでSAGE ONEダブルハンダーに入魂した時に釣った73cm、8lbが最大だったんですが、ようやくウエイトで1lb超えて9lbまでいった。

とりあえず現時点での自己レコードのブラウンなので、記念に写真いっぱい撮りました。


  

 

この魚は完全にシーランナーのジャックですね。

シルバーの鱗に、青味がかったグレーの頭~背の色、ブラウンにしては尖った尾ビレ。あとこのスレンダーなボディのシェイプですね。


めっちゃカッコイイ魚です。

やっぱり遡上魚は引く、パワーが違う。

今日のタックルは自分のスタンダードな5wtのセッティングで、

ROD : Scott G2 905/4
REEL : Shimano Freestone XT-LA 5/6
LINE : Rio Gold WF5F(Moss/Gold)
LEADER : Varivas Standard 3X 12ft
DROPPER : Sunline Tornado SV-I 1.25号
FLY : Dry       Parachute Adams (TMC9300 #12)
         Nymph  Stick Caddis (TMC2457 #12)

ドライフライはテーパードリーダーに直結。

これがすべてです。ダブルハンダーが流行りの昨今のフライフィッシングシーンにあっては、トラウトフィッシングの王道的なもので、NZ的なのはMossという地味なフライラインの色とドライ&ドロッパーニンフという釣り方。あとフックがTMC100ではなく、9300、TMC2487ではなく、2457なことでしょうか。

このセッティングでこのクラスの魚と渡り合うのは、本当に限界といった感じのギリギリの攻防になります。


これがドロッパーに使っているサンラインのSV-Iというフロロのハリス。

昨年、フロロのティペット(ハリス)をいろいろと物色している時にこのハリスに興味を持って、高校の時の友人にサンラインのサポートを受けているバスプロがいるので、頼んで送ってもらいました。

マジカルピンクカラーという特許を取っている特殊なカラーを採用していて、これをNZのジンクリアーな川のサイトフィッシングで使ったらどうなんだろうと思ったわけですね。

今シーズン、6-9lbクラスのビッグブラウンをすでに10本ほどランディングしましたが、すべてこのハリスの1.25号で捕っています。去年の3月くらいから試しているので、昨シーズン釣ったのも合わせたら、もうかなりの数になりますね。
魚を掛けて、切れたことはまだ一度もありません。この魚から見えにくいマジカルピンクカラーのおかげで1ランク太いラインを使えるという触れ込みだったので、1.5号も送ってもらったんですが、1.25号で十分強いので、1.5号はまだ試してないですね。
まあ、強度が十分で問題ないのは当たり前として、問題のこのピンクのカラーの効果の方はというと、正直なところこれを判断するのは非常に難しいですね。

例えば今日のレコードフィッシュを釣った状況でも、見切られた1-2投目は普通のクリアーなフロロで、フライは同じままで、ドロッパーをこれに変えたら3投目で食ったとかであればこのピンクのカラーのおかげといえるかもしれませんが、普段のプライベートの釣りでそこまではやりませんからね。

ただ今日のポイントは、自分が釣りをするいくつかの川の数あるポイントの中でも、水の透明度は高く、総合的な難易度は特A級の場所であり、そこに居た一番デカイのをこのハリスで仕留めたのは事実です。すでに数多くのいい魚を捕っているので信頼性はとても高く、使っていて全く不安はないし、ピンクのカラーをマイナスに感じることもないです。
結論を出すにはさらなる釣りこみが必要だと思われますが、あとはこのカラーがどの程度プラスに働いているのか、いないのか、そこだけですね。

ちょっと長くなってしまったので、この日の釣行の続きはまた次回に。


Tight Lines!!
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Afternoon Rising Fish on CDC Duns

2週間前はあんなに暖かくて、いい季節になってきたなあ~なんて思っていたら、今週の日曜日は冬に逆戻りしたような寒さ。午前中の気温は8℃くらいだったようだ。

サンプロテクショングローブじゃなくて、ウインターグローブの方が良かったんじゃないかってぐらいです。

天気が良ければ、昼前くらいから魚が動き出してポツポツ食いだすはずですが、ちょっときびしくなりそうだなあ。。


とりあえずホームリバー中流域のお気に入りポイントで、11時前くらいにスタートフィッシング。

水位はさらに下がって、すっかり夏季のレベルになった。ほぼベストといっていいだろう。
 
透明度も悪くないし、問題はこの寒々とした天気だけなのだが。。



予想通り、魚の動きはなく、全く釣れない。

ニンフにチビブラウンが1匹掛っただけで、いくつかのキースポットもことごとく沈黙。

釣れないまま、上流の折り返しポイントまですべてやり終えてしまった。

ただ、午後1時くらいから、ようやく寒さを感じない程度に少し気温が上がって、メイフライがチラホラと飛び始めてはいた。


エントリーポイントより少し上のよくライズが起こるプールまで戻ってきて、しばらく状況を観察しながら考えをめぐらせる。

たぶん今日は川を変えない限り、どこへ行っても状況はそれほど変わらないだろう。

この時点で午後3時くらい。メイフライが飛んでいる。

なんとなくライズが起こりそうな気がするんだけど。。

ここで少しねばってみて、ダメなら早上がりかなぁ。

釣れないドライ&ニンフを流しながらしばらくやっていると、2回ほど小さな捕食音が聞こえた。

ライズだ!

よし、始まったか?

ドライ&ニンフを切り落とし、5Xティペットに#16のクイルボディCDCダンを結ぶ。

水面を注視していると、自分より少し下流側でまたライズ。

すかさずそのレーンにフライを流すとあっさり出た。


やっと釣れた~


41-42cmくらいのちょい小さめだけど、よく引いて元気、元気。


頭が小さくてカワイイ~

写真を撮っている間にも捕食音が聞こえた。

ライズしていたのは1匹ではないようだ。

CDCを乾かし、ドレッシングし直して再度投入。

数投でまた出た!

ゴクン、ゴクンという首振りにさっきとは違う重量感。
 
今度は少しデカそうだ。


鮮やかな黄色い魚体。


いいサイズのヘンです。Scottのロッドはバットに20”(約51cm)のマークがありますが、それを1cmくらい超えている。


上アゴのど真ん中にフッキング。


こんな童顔のままオーバー50cmまで大きくなったんですね。


今日はダメかと思ったけど、いいヤツが釣れてよかった~


この後チビも1発出て、その後にさらにもう1発。



また42cmくらいのブラウン。

すっかりライズの釣りがハマッてきた。フライはCDCダン1本。

もう1匹、対岸よりの岩の後ろでライズを繰り返しているやつがいるんだけど、そいつだけはCDCダンをテイクしてくれない。

ライズして反転する時にテイルが出るんだけど、けっこうデカそう。

クソ~、釣りたいなあ、アイツ。。

他の地味なメイフライっぽいパラシュートも試したけどダメ。

ナニ食ってんだアイツ?

もう30分くらい狙い続けている。


フローティングニンフ試してみるか?


フライを#16のCDCフローティングニンフにチェンジ。

まあ、CDCダンとフライの姿勢はそんなに変わらないけど、ボディのボリューム感が違うのと、ちょっと光りものが入ったダビング材を使っている。


そして数投後、ついにガバッと出たっ!!

と思ったら痛恨のアワセ切れ~~~

あああぁーーーっと思わず叫んでしまった。。


やっと出たのに~~~


バックの草が高いので、何度か引っかかったりしていてティペットが傷ついていたんでしょうね。

やらかしました。ティペットのチェックミスです。細い5Xは特に気をつけなくてはならないのに。ティペット切れのミスは今シーズン初めてですね。

このミスと共にライズも終わってしまった感じで終了。



キビシイ1日だったけど、3時半頃からの2時間でいいライズフィッシングが楽しめました。
今シーズンになって、ドライでもポツポツと釣っていたけど、これだけハマったのは初めてだ。

明日(月曜日)は素晴らしくいい天気になる予報なので、またサイトでデカイのが狙える川にいくかなあ?


Tight Lines!

Not much fish activities on the river


先週末はぐずついた天気で、釣りの方もパッとしない感じでした。


日曜日は雨。

天気予報によれば、午後には止みそうな様子だったので、とりあえず川に向かって。

濡れるのはイヤなので、狭いけど車の中でウェーダー着て釣り開始。

それほど酷い雨ではないけど、なかなか止みません。



魚の動きも少なく、チビブラウンがニンフに。


ちょっと大き目のチビブラウンがドライ&ニンフのドライに出た。


対岸の岩盤の際でギラッと2回光ったのを見つけた。

あれは何かを捕食中の魚だろう。


ファーストキャストでニンフではなく、ドライをテイク!


ようやくまともなサイズのブラウン。


45cmだけど、コロコロと良く太った頭の小さいヘンだ。

お腹がプヨプヨと柔らかい。


食っているのはホーンケースカディス(スティックカディス)のみ。


午後3時ごろになってようやく薄日が差してきて、これで雨は止むかと思ったら、この後また降ってきた。

NZは天気が変わりやすいのですが、逆に1日降りっぱなしということもあまりないので、今日のような天気は珍しい。

魚の動きも全くない感じで、あんまりおもしろくないので早めに終了。


明日頑張ろう。



月曜日は先週の釣行で8lbを含む3本を仕留めたサイトフィッシングリバーへ半日釣行。

この日は天気が良くなる予報だった。

実際、川に向かう道中の天気は悪くなかったのに、現場に着いて、支度している間にどんどん曇ってきて風も出てきた。

雲が低く垂れ込めて、霧っぽい空。風が下流側から吹き上げてくる。


こういう空の色だと水面全体が白っぽく光ってしまうし、コントラストがなくてけっこう見にくいんですよね。

何だか浮いてる魚が全然いないなあ。。

少しダウンストリームに歩いて、ウィードパッチの間をうごめくヤツを何とか1匹見つけてアプローチ。


昨日と同様、ドライ&ニンフのドライに出たけど、40cmちょうどくらいの小さいヤツ。


この川であんまり小さいのは釣れないんだけど。。

昨日の川と同じで、なんだか魚の動きがないぞ...

何本かの魚を見つけてアプローチはしましたが、フライの真下まで来て見切られたのが1回あったくらいで、いい魚との遭遇はなく終わりました。


日曜日、月曜日共に、一言で言えば「魚が沈んでいる」ように感じた。

普通にブラインドでニンフを流しても全然食わないけど、数少ないシャローでフィーディング中の元気があるやつだけがドライでたまに釣れるといった具合。

バスフィッシングで言えば、テキサスリグでウィードの穴打ちでもやりたくなるような、そんなコンディションでした。

こういう時、ボトムにストンと沈めて釣ることの出来ないフライってすごく不利な釣りだなあ~って思いますよね。

川のブラウンは晴れている時のほうが浮いてくる魚が多いし、アクティブに動き回ってくれて圧倒的にいいです。



次の週末は晴れてくれるといいなあ。。



Tight Lines!

Caught the Target Over Years


さあ、車で少し上流の橋へ移動して釣り再開。


いきなりいいサイズのが2匹と、少し小さめのも2匹ほど、全部で4-5匹がライズしている。

ただこのフラットなプールでライズしているやつは、ほとんど釣れたためしがない。

水面下をクルーズしている感じの時はニンフで釣るチャンスがあるけど、ライズしている時はどんなドライフライも食わないし、ニンフも効かないみたいな。。

今日もそんな状態です。

この魚たちはスキップして釣り上がろう。


すぐ上のポイントで、単独で捕食行動をとっている黄色いブラウンを発見。

けっこう盛んに動き回っていて、狙いが定めにくい。水辺に丸い木があるために、自分のポジショニングもそれ以上上にいけないし。

魚が射程距離の下流側に戻ってくるのを待って、ロッドを振るのを見られないように、Uターンして上流側に頭を向けた直後にドライ&ニンフを投じる。

すると、もんどりうってドライに飛びついた!


やった!!


すごいスピードでバァーーーっと上流に突っ走って、フライライン全部持っていかれて、バッキングもどんどん出されて全然停まらない。

バッキングをおそらく30mくらい出されたところでようやく停まったので、こっちも頑張って川を渡って対岸のバンクに上がって、必死に追跡!



なんかとんでもない引きだなあ。。(汗)



もうリールを巻いて巻いて。。

ようやく姿を確認できるところまで寄せてくると、でかいけど、そこまでバカでかいわけでもない。

推定6.5-7lbくらいの頭が小さくて、太いメス。



まあこういうタイプは一番引くのは確かなんだけど。。


それにしてもちっとも浮いてこない。

真近まで寄せてみると、どうやら背びれにフッキングしているようだ。


な~んだ、スレかあ。。

どうりで異常に引くと思ったよ。。


強引に浮かせてネットに入れようにも、このクラスの背ビレ掛かりでは、ボトムに張り付かれてとても浮かせられない。

かなり長い間やり合っていたけど、突然フッと軽くなって外れてしまった。

加重に耐えかねて、ヒレの膜のところで裂けたのかも。。

スレとわかった時点でちょっとガックリきてたので、まあいいけど。

ドライに出たから絶対口だと思っていたけど、慌てて飛びついた感じだったので、食い損ねて下のニンフが引っかかっていたんですね~。



もう少し釣り上がって、次のプールへ。


次のプール。ここはまだ1匹も魚を釣ったことがないんですが、昨シーズン中に数回かなりでかいヤツを見かけていて、何度かアプローチしてみたものの見向きもされず。ここはほとんど流れが止まっているフラットなプールで、自分の立つ左岸はオープンなグラベルビーチになっているために身を隠すものもなく、とても魚に近づきにくい。

その魚は頭の尖がった形なのでおそらくオス。推定65-70cmくらい。

今年ここを見るのは初めてになるけど、とりあえずかなり慎重に、しゃがんでゆっくり接近して目を凝らしてみる。


いる!!


プールの一番下のほうをクルーズしている、でかいのが1匹!


去年見たアイツなのか?


わからないけど、大きさ、形、濃い背の色は似ている。

一気に緊張感が高まる。


クルーズしているけど水面にライズはしていない。


やっぱりドライ&ニンフで行くか?


ドロッパーの長さは70cmくらいで、ヤツが上流側からゆっくり下ってくるのに合わせてファーストキャスト。

フライは狙い通りに入って、完全にヤツの視界の中にあるはずだけど、クルージングのコースを変えることもなく、加速もせずにそのまま素通りされた。

ヤツは反時計回りに、プールの下のほうをグルグルと行ったり来たりしている。

一旦上に行ってしまったヤツが再び下ってくるのに合わせてもう1投。


今度は食うか!!?


しかし、またしても素通り...


う~ん、反応してくれない


やっぱり去年からいるのと同じヤツっぽいな。。今回もダメか?


ふと視野を広げると、対岸のブッシュの前にあるウィードパッチが目に入った。

ヤツのクルージングルートを観察していると、ここを上流側のUターンの起点にしていて、このパッチ沿いに左回りに旋回してまた下流側に戻ってくる。

2回フライを見せたのは下流側のUターンの基点で、これといったストラクチャーのない開き。


そうかっ。


もうすでに2回フライを見せてしまったが、3投目は逆にヤツが下から上に上がっていって、起点のウィードパッチに接近するタイミングに合わせてフライをパッチの際に投入した。


泳ぐスピードやコースに変化は見て取れなかったが、ヤツがドライフライの下に入ると水中に引き込まれた。


えっ!食った?!!


すかさずフッキングを入れると、ヤツが身を翻していきなりジャンプ!!


ついに掛けたーーーっ!!!


当然ヤツは対岸のブッシュの下に突っ込もうとするだろうから、そこはもう初めから勝負を掛けて強引に阻止。

またジャンプ!

あんまり躍動感のない、老体にむち打ってって感じのジャンプだけど、向こうも必死だ。

正直なところ、初めの2投を見切られたから、もう可能性は少ないと思っていて、若干ビックリアワセ気味のフッキングになった。

そのためにヤツもドキッとしたのか、いきなりジャンプから始まって、ファイト前半はパニック気味にジャンプの連続。ジャンプしている最中もラインのテンションを失わないようにロッドを操作して、全部で4回ほどのジャンプをすべてクリアー。

こっちとしてもブッシュに突進され続けるよりは楽な展開になって、比較的早い段階でブッシュから引き離して、下手のオープンウォーターに誘導することが出来た。

ジャンプで体力も消耗しただろう。

後は慎重にいなしてランディングに成功!

実際にネットに入れてみると目測以上にデカかった。


8lbいったー!今シーズンベストですね。


長さは72cmのジャック。




この日前半で釣った、60cmクラスのレジデントフィッシュ(居付き)2匹に比べると、シルバー味が強いシーランっぽい色だけどどうなんだろう?

NZ南島のブラウンでも、川の70cmクラスになるとやはりシーランナーっぽいのが多いですね。


おそらくだけど、去年から見かけていた魚に間違いないと思います。そうだとしたら、2シーズン越しでようやく仕留めたことになる。


胸ビレがでかい。。


あと2lb分太ってからまた釣れてくれ~



このあと下のポイントのライズしている魚に再度トライしたものの、やっぱり釣れずにいい時間になったので終了。

3匹のクオリティーフィッシュを捕獲していい釣りでした。

フライはすべてドライ&ドロッパーニンフの#12スティックカディスで。



サイトフィッシングの話になりますが、流れの中に定位しているヤツよりは、フラットなプールをクルーズしているヤツのほうが格段に難しいです。

では今日の最後の8lbはどうして釣ることができたのか?

キーはクルージングルート上にあるストラクチャーを利用することだと考えています。

クルーズしている魚にアプローチする際に、そのルート上にある何か、今回はウィードパッチだったわけですが、それが岩でもいいし、沈んでいる倒木でも何かあれば、ルート上の何もないところよりは、こういうストラクチャーの側にフライを置いたほうがバイトする確立が圧倒的に高いと自分の経験上から感じています。

やはりこういう魚が身を寄せられる何かの側では警戒心が緩むのか?あるいはそのストラクチャーを背景とすることで偽物であるフライの輪郭がボヤけるからなのか?
 
今回は最初の2投を見切られたわけで、このブログで何度か書いている「1発で決めるセンス」の観点から言えば失敗になるところだったんですが、3投目の前にウィードパッチの存在に着目したこと。それを利用することを思い付いて、フライを置く場所を変えたこと。ここが勝負の分かれ目だったといってもいいでしょう。

ビッグフィッシュとの遭遇はいつだって思いがけず、突然やってくる。

状況は様々だけど、とっさにいろいろなことを判断、決断しなければなりません。


魚のタイプ、あるいは状態の観察、見極め。何をしている最中なのか?

フライの選択のこと。何をプレゼントするのか?

アプローチする自分のポジショニング。どこからキャストするのか?

今回のように食わせる”点”の見極め、設定。どこで食わせるか?

最大のチャンスである第1投目を生かすために、いつ投げるのか?

投げたフライのアクションのこと。動かして誘うのか、流すのか、放置するのか?


まだ他にも掛けてからのファイトのことやいろいろありますが、これらのことに対していいジャッジを下すことができて、自然に体が動く。

そうなるまでには、たくさんの魚と遭遇して、対戦して失敗したり、成功したりして、経験を積むより他にありません。


今シーズン始まってからまだ1ヶ月なんですが、今のところ数はそこそこながら、けっこういい魚が捕れています。今シーズン遭遇したターゲットは、かなりの高確率で仕留めているというか。

今年でNZの釣りが4シーズン目。毎年1シーズンに大体350-400本くらいのトラウトをランディングして、失敗もさんざんやらかしてきました。

それでも最近になって、ようやくいいターゲットと納得のいく対戦ができたり、ブラインドでもいい状況判断で釣りが出来るレベルに迫れてきたような気がします。

まあ、あまり調子に乗っているとまたすぐにやらかすんですけどね。。

今シーズンはこの勢いで、あと2lbと迫ったオーバー10lbのブラウンを目標にするしかないですね。

また次の週末に頑張ってきます!


Tight Lines!!