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SWEET GREEN LAND

A blog of Japanese fly fisherman living in Otago, New Zealand

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Spotting the Brown

さあ、解禁から2週目の日曜日です。

先週の好釣果から、行き先はもう先週と同じ川しかないでしょう。

今回は、先週やりきれなかった範囲をもう少し広く見て回りたい。

もともと、春先のこの時期にしては水が低めだからこそ選んだこの川なんですが、先週の釣行から少しずつではあるがずっと水位は下がり続けて、到着してみると


う~ん、ちょっと減りすぎたな~といった感じ。

先週ファーストフィッシュが出たスポットも不発で、とりあえず釣りあがる。


途中、1匹ブラウンを見つけてアプローチするものの、フライを嫌って逃げていってしまう。


そしてこのスポットでこの日2匹目を発見した。

よし、まずフライを変えよう。

ドライ&ニンフのドライを#10スティミュレイターから#12アダムスパラシュートに。

ニンフも#12スティックカディスから#14フェザントテイルへと小さく。

背中が黒っぽく見えるけっこういいサイズ。先週の最後の魚、6.5lbと同じくらいだろう。

2投目でピッタリのレーンにフライを送り込むと、ブラウンがそっちにスッと寄って行って、前のめりに一瞬動いた。口を空けたようには見えなかったけど食ったのか!?

きき気味にロッドをリフトしてみるとズシンと重さが乗った。

やっぱり食ったんだっ!!

デカイっ!!

ところがフライラインがリールフットの回りに絡み付いていた。

手で外すのに手間取って、ドラグが滑りだすのが一瞬遅れてしまい、

プンッっと身切れしたような感触が伝わってきて、痛恨のフックアウト~

あ~~、しまった~~、やってしまった~

いい魚だったのになあ。。


この後、同じスポットの少し下手でもう1匹を半サイトで掛けた。

魚のサイズははっきり見ていないけど、かなりのグッドファイターで小さくはなかったはず。

今度はリールファイトで問題なくやりとりしていたのに、対岸に向かって走られた時にプレッシャーをかけて寄せに転じると、またしても身切れの感触でバラシ。。

うわ~~、なんで~~

まあ、コレは仕方がないですね。ミスしたわけではないので。。

皮を薄く縫うようにフッキングしたんでしょうね。


2匹バラシてガックリしながら、釣り上がったときとは反対側のバンクを歩いてエントリーポイントに戻る。

途中、ふと目をやったバンク際で黄色い背中のいいブラウンを発見。

向こうも完全にこちらの存在に気付いて、ゆっくりバンク際を離れて沖のほうへ泳いでいく。

ただスプークしてバァーっと走っていってしまったわけではなく、ホントは日当たりのいいバンク際に居たかったんだけど、人の気配がしたから仕方なくスーッと沖に向かって動いたような感じだった。

もしかしたらまだチャンスがあるかもしれない。

ゆっくり静かに水の中に入って、徐々に岸から離れていくブラウンを目で追う。

すでにブラウンは川の真ん中を越えた辺りまで到達している。

よし1発勝負だ。

後ろのバンクには木がたくさんあるのでフォルスキャストすると引っかかる恐れがある。

普通のWFのラインだけど、水面にペリーポークでラインを畳んで、無理やりスカジットで投げた!

正直、届かないと思っていた。

ところがループは意外と伸びて、対岸に向けて泳いで離れていくブラウンを1m弱くらい超えた辺りにフライは落ちた。

そしてドライがズボッと消えた。

食ったーー!!

なんと見事な1撃!自分でもビックリ!!

コイツもデカイっ!!

初めは手前に向かって走ったけど、こっちの姿を見ると今度は対岸に向かって暴走。対岸のバンク際のブッシュの下に張り付くようにゆっくり上に行ったり、下に行ったり。

さっきの2回の身切れバラシが頭をよぎって怖いけど、こっちからもプレッシャーを掛けていかないと、いつまで経っても勝負が着かない。

ファイト中盤くらいで今度はフッキングがいいことを信じて、グイグイ寄せにかかる。

それでも10分以上かかったかもしれない。

ようやく無事にこの日の1匹目をランディング。


やった~、今日も仕留めることができた。

デカイし。。


6.5lb、66cm。


この川ホントにこんなのばっかりだ。恐るべし!


さらに車に戻る途中、行きに攻めたけど不発だったポイントで薄っすら1匹見えているのを発見。

たぶん朝のうちはブッシュの下に入ってしまっていて、昼近くになって手前にフィーディングで出てきたんでしょう。

やっぱりいるんだなあ。

コイツも1発で食わせた!


すごいキレイなジャックだ。


コレは大したサイズじゃないかと思っていたけど、ランディングしてみるとコレでも6lb、61cmある。

完璧な魚体だ。


そんなに太くはないけど、スキニーなわけでもないキレイなシェイプ。すべてのヒレも完璧だし、朱点はないけど色もいい。コレこそブラウントラウトといったモデルのような魚といっていいだろう。


自分が今まで釣ったブラウンの中でも、最もきれいな部類に入る1匹。

サイコーです。

よしよし、コレで2バラシの後2キャッチで、自分のペースは取り戻した。



ランチ休憩の後、午後の部は先週同様にもう1つのエントリーポイントから。


やはり水が減ってしまって、川の流れの魅力は落ちた。


先週の水位のほうが釣れそうな雰囲気に満ちていた。


見える魚もなかなかいない。

先週2匹目と3匹目が出た2つのスポットがいずれも不発。

いくつかの重要なスポットはもう1度チェックしながら、少しずつ下流に戻ります。

2つ目の足を止めたスポットで、一瞬ブラウンが水面近くに浮いてきて戻っていったのを見逃さなかった。水面まで出てきてライズしたのではないけど、水面直下で何かを食ったんだろう。

ドライに変えるか迷ったけど、すかさずドライ&ニンフのままフライを投じる。

2投目でニンフを食った!

またしてもデカイっ!!


この日3本目、7lbのブラウンを捕獲。


鱗がシルバーに輝いている。

ここは海からはだいぶ離れた、この川の中流域だけど、たぶんこの魚はシーランでしょう。

 

この魚の特徴の多くがスチールヘッドのそれと似ています。

まずこの魚体のシェイプ。この砲弾のような形ですね。痩せているのとはちょっと違う、スレンダーで滑らかな曲線美。川やレイクの居付きのトラウトが巨大化すると、デブになってしまうのが多いのですが、スチールヘッドはいい形のままでかくなる。この魚も69cmだけどいい気味でスレンダーな形。


そしてテカテカとシルバーに輝く鱗と、シャープにとがった尾ビレ。

これらは遡上魚の特徴ですよね。


言ってみれば、スチールヘッドのブラウントラウトバージョン。それがシーランナーですね。


 結局この日はこの3本で終了。

数は3本だけど、すべてオーバー6lbのクオリティフィッシュで十分満足です。

現状では、この川のアベレージの大きさはかなり驚愕です。

小さいヤツはいないのか?
ブラインドで釣れてくるような小さいサイズは、まだ1匹も出ていない。

ただ同じ川でも水位が下がって、釣り方は先週のほぼブラインド中心の釣りから、今週は完全にサイトフィッシングのみに変化。フライのサイズを落として対応しました。

今週のハイライトはやはり2バラシの後に、見事に1キャストで仕留めたファーストフィッシュでしたね。

あの状況で普通にバックキャストしていたら、たぶん後ろのブッシュに引っかかって、その間にブラウンは対岸に消えてしまって終わり。あるいは普通のロールキャストでは距離が足りなくて、もう一度投げ直す時にはブラウンはさらに対岸寄りの遠くへ。

そんなシナリオだった気がします。

オフシーズンの冬の間、ずっとスカジット強化練習に取り組んできました。もしそれをしていなかったら、あの瞬間に普通のWFのラインをペリーポークで投げてしまうというアイディアも浮かばなかったと思います。

そういう意味では、あの一瞬のチャンスをものに出来たのは、冬の練習の甲斐があったのかなと。

ツーハンダーの釣りではないけど、効果は意外な形で現れたといったところでしょうか?



この川に関しては、次の週末までに一雨欲しいところです。先週くらいの水位に戻ってくれたら最高なんだけどなあ。

そして、いよいよホームリバーの水位が標準水位近くまで下がってきて、そろそろゴーサインでもいいかなあといった感じになってきています。

なので、来週末は1日はまたこの川、もう1日は今シースン初のホームリバー釣行になりそうです。



Yes, I have tested you on animals!!


それでは、また!



Tight Lines!!
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New Season Kick-off!

いよいよ始まりました~

新しい2015-2016シーズン!!

今年は去年より南方面の川の水位が低く、10月1日に釣りに行けたアングラーは釣りになった様子。自分は10月4日の日曜日まで待たなくてはならず、川の水位をウォッチングしながらもどかしい3日間を過ごした。

そして残念ながら、日曜日は風速100km/h越えの恐ろしい強風が吹く予報。
日本では風速はm/sでいいますが、こっちではkm/hなんです。たぶんm/sにすると風速20-25m程度と同じかと思います。

初めは日曜日はDunedinより南方面の川に行って、月曜日は近場の北方面への釣行を考えていましたが、この分だと日曜日は行っても風で釣りにならないかもしれない。なのでいろいろ考えた結果、ガソリンが無駄にならないように逆に日曜日は近場の北方面に様子見で行って、月曜日に南に向かって本当の解禁って感じにしてみようということに。


そしてやって来ました日曜日。

川に到着した段階ではまだそこまでの風ではなく、初めの1時間くらいは釣りが出来た。

しかし去年より見える魚が全然少ない。

1匹見つけただけ。

そうこうしているうちに、予報どおりに風が強くなってきて。。


きた~~、とんでもない強風。

自分が立っているのも大変なくらい。
何もそんなに予報どおりに吹かなくても。。

退散してもう1本別の川に。


こっちでも状況は同じ。

風が収まる気配はない。

ダメだこりゃ。。

釣りに行ったら、どんなにタフな日であってもあまり早上がりとかしないタイプなんですが、さすがに今日はムリ。

午後2時で終了。

明日、明日。

明日南へ行こう。

ところがこの日の晩に南のリバーフローをチェックすると、なんと無情にも水位が急上昇。


Mataura Riverでも70cumecs以下だったのが一気に90cumecs近くまで上がっているじゃないか!!

Dunedinは風は酷かったけど、天気は良かった。
南は風プラス雨だったのか?

こうなると南方面の川はすべてあやしい。コレは去年の教訓。

なんだよ~、まいったなあ~~

こりゃ自分の解禁は来週末かい?(涙)

夜通し風が吹き荒れていて、もう準備もろくにせずにふて寝です。



翌月曜日の朝。

仕事に行くぐらいの時間にゆっくり起きると風は収まっていて天気も良い。

ん~~、これなら行きたいなあ。。

でも南の川は濁っている可能性が高いからなあ。

昨日見た北方面の川にもう1度出直す??

でも魚あんまりいなかったしなあ。。

昨日行った2本の川よりさらに北に、昨シーズン中に行こう行こうと思いながら、結局行かずに終わってしまった気になっている川が1本ある。

天気もいいことだし、ダメもとでもいいからドライブがてらその川でも見に行ってみるか?

今後のために見ておくのは無駄にはならないだろう。

よし、今日のプラン決定です。

Dunedinから1時間強。大した距離じゃないです。

10時くらいに到着。初めての川だけど、すぐに川へのアクセスも見つかった。


けっこうクリアーな水の、広い河原のいい感じの流れだ。

よしよし、穏やかで天気もいいし、気分も上がってきたぞー。

まずは常套手段のドライ&ニンフから。

#12アダムスパラシュートに約70cmのドロッパー。ニンフは#12フェザントテイルをセットアップ。


今シーズンのニューギア、NAUTILUS FWX5/6も満を持しての実戦投入。

今年6月に日本に帰国した際に、LOOP to LOOPさんのショーケースにひっそりたたずんでいたのを拉致ってきました。店主のY田さんいわく、ずいぶん前に仕入れたものということでしたが、ふとショーケースに目をやった時に「NZに連れて帰ってくれ~、仕事をさせてくれ~」って訴えていたようだったので(笑)

今日からしっかり仕事してもらいますから。


まあ昨日もちょっとだけやったけど、いよいよ今日がホントのスタートだ!



エントリーポイントのすぐ上にあるドロップオフ。レイダウンがらみの対岸よりの深みはいかにもといった雰囲気たっぷり。

まずはここからだなあ。

絶対魚が着いていそうなスポットだ。

少し下の方から流し始めて、7~8投目で本命と思われるレイダウンの横を流す。

すると。。

ドライが水中に引き込まれた!



きたっ!!

やっぱりいたっ!!

しかもデカイ!



ニューシーズンのファーストフィッシュ!!

いきなり6lb、65cm。ハンプバックがカッコイイ、ナイスジャック!


この川いい魚いるじゃない。


よっしゃー、いいスタートだあ!!


よし次。


浅いランの川底もストーキングしながら遡行していきますが、魚の姿は見えない。

今日はたぶんさっき釣れたような落ち込み下の深みだろう。


こういうタイプのスポットを重点的に攻めていく。

それでもいないところにはいない。

落ち込み下の深みであっても、流れがありすぎるところはダメな気がする。

十分な深さがあって、かつ流れがゆるいところ。


そういう条件を満たすスポットはそんなに多くはないけれど、頑張って距離を歩いて、そういう場所に出くわすと、


やっぱり答えが返ってくる。そんな感じ。

この日2本目は4lb、56cmのヘン。


ニンフは昨シーズン中に考案して、シーズン終盤にさんざん釣りまくったスティックカディスのパターン。
TMC2457の#12に巻いた、ホーン型のケースに入っているカディスのイミテーション。南のブラウンはよくコレを食っている。
水中で少し目立つようにゴールドワイヤーのリブは入れているものの、ボディはスレッドだけなのでタイイングが簡単。コーティングしてしまうので丈夫だし、ものすごく釣れる。



ちょっと車で移動して、もうちょい上も見てみよう。



雰囲気的には似たような感じだ。


ちょっとした大場所に遭遇。

このドロップオフの下のフラットな開きで、見えているヤツをサイトで狙ったがダメだった。こういう広くてオープンな河原で自分の身を隠すモノが何もないとアプローチがなかなか難しいのだ。

あんまり上まで歩くと後で車に戻るのが大変なので、ここをやったら引き返そう。

さっき2本目を釣ったのと同じスティックカディスをドライ&ニンフで流す。


そしてこの水中の大岩の前でドライが水中に消えた。


やっぱりいた!

フッキング後にすぐに姿を見せたけどデカイ!
今日の1本目より確実にデカイと思う。


スピードはないけど、ズッシリとボトムに張り付いてちっとも浮いてこないタイプ。

このスポットにブッシュはないが、気になるのはあのエッジの立った水中の大岩だ。

あの下に潜られて、岩のエッジにティペットをこすられるのが考えられうるワーストケースシナリオだ。

掛けた岩の周辺は足元のバンクの傾斜もあってランディングには不向きなので、もっと下流の開きの浅瀬に魚を持っていきたいところだ。

流れと平行に水中に横たわる、長く鋭い岩の横をブラウンを刺激しないように注意しながら下流へ誘導して、うまく岩をやり過ごした。

十分に下流側に持ってきてから、ロッドを立ててグイグイとプレッシャーを掛けていく。

走れ走れ。

初めは全然走らなかったけど、ファイト中盤から対岸に向かって走り始めた。

よしよしそれでいい。

あとは持久戦だ。

仕事をしたがっていたNAUTILUS FWXには不足のない相手だろう。


10分くらいかかったかもしれない。


ファイト中、いろいろなことが頭をめぐる。

もしコイツをバラシてしまったらメンタル的に自分がどれだけ落ちるのか。

もしそれが起こってしまったら、自分自身をもう一度立て直すことが出来るのか。

この日、同じようないい魚を再び掛けるチャンスがあるのか?

いや、きっともうない。

だからこの魚は絶対に捕らなくてはならない。

早く手にしたいけど、焦ってはいけない。


エキサイティングだけど、長くつらい10分間。


ようやくランディングに持ち込んだ。


きたー、6.5lb!

長さは1本目と同じ65cmだけど、こいつは頭がでかくて重い。


いい面構えのジャックだ。


この川いいやつばっかりじゃないか!

この後車でさらに上流まで上がってみたが、上は魚影が薄かった。

中流の方がいいようだ。


よし、終了だ~

まあ6lbクラスの2本釣るとかなり満足してしまって、ちょっと気が抜ける。



しっかし昨日は酷い風で思うように釣りが出来ず、サイテーな気分でしたが、新たな川にトライしてみるという妙案が功を奏したシーズン最初の釣行となりました。

思い返すと、昨シーズンの最初の週末も、日曜日は何も知らない南島で張り切って南に向かったものの川は濁っていて釣りにならず。翌月曜日に北へ向かって想定外のライズに遭遇というドラマで始まりました。

去年のスタートのほうが衝撃的でエキサイティングだったけど、今シーズンのスタートも素晴らしくよかったです。魚のクオリティでは去年を上回りましたね。


春は水の少ない北の川から。


この去年の教訓がなかったら今日の成功はなかったですね。

シーズンが始まって、やっぱり好きな川に行きたいのはヤマヤマなんですが、実際この時期はまだ水位が高すぎる川も多く、どの川に行くのか。この川のチョイスがとっても重要なのがこの時期です。

今日の川などはこの時期でも水が低いので、逆に夏場は渇水でダメになるでしょう。典型的なアーリーシーズンリバーですね。この川は今月と来月はきっといいはず。

来週末も1日はまたここで釣りたいですね。

さあ来週はどんな釣行になるのか?


Tight Lines!!

Night Before the Opening Season

ここのところ忙しくて更新がすっかり遅れました。

今日は9月30日。日本は渓流釣りシーズンの最終日ですが、ここNZでは10月1日の釣りシーズン解禁前夜となります。


コレが新しい2015ー2016シーズンのライセンス。

今年は "TIME OUT ON THE RIVERBANK WITH MAN'S BEST FRIEND" というタイトルのこの写真なんですが、なんかノスタルジックな雰囲気でいいですね~

ところで、このロケーションのリバーバンクが昨シーズンさんざん通いこんだホームリバーのとある場所によく似ているのだ。KIWIのおじさんの足元のバンクのエグレ具合があの場所に見えるんだけどなあ。。

まああんなに通っても、他のアングラーに遭うことは一度もなかったけど。


先週、今週と新たな釣り場にトライしてみたりしてけっこう走り回りましたが、大していい魚は捕れずにボチボチといった感じ。







ここのところレインボウばかりです。


とりあえず南島、Otago地方の川にもようやく春の訪れです。

 
レイクにも行って、朝ボコボコにライズしていたもののライズがちょっと遠いし、捕食対象の虫に夢中で、ストリーマーのリトリーブには見向きもせず。
何か小さいモスキートっぽいのにライズしているようだった。






景色は十分に楽しみました!

南島で2年目になる今年は、去年開拓したポイントをベースに行動範囲を広げていこうと思っている。
テクニック面でもこの冬にマスターしたスカジットキャスティングのテクニックを存分に生かして、シングルハンドのスペイも導入していきます。

シーズン中も上、中流ばかりでなく、下流域でのダブルハンダーの釣りを織り交ぜながら、サーモン、シーランのデカイのも狙っていきます!


今シーズンもいろいろなドラマがあるだろうけど、


まあ、のんびり行ってみよう~


Tight Lines!!

Thought After the Fishing

自己記録更新の巨大レインボウ捕獲から一夜あけて、1泊遠征の2日目。


朝一、再びキャナルに向かう。

さすがにここはハイカントリー。昨日の日中はかなり気温が上がったのに夜間はグッと冷え込んで、今朝の出発時には車が凍っていた。


昨日に続いて今日も快晴。

同じポイントで同じ釣りをします。

この雰囲気だと朝はスロースタートで魚が口を使うのは気温の上がる日中か?昨日釣れたのも真昼間の11時半と12時半頃だった。

前日同様、インターのスカジットヘッド+T-14ティップで流します。

たまに跳ねる魚もいるけど、昨日より明らかに動きが少ない。


これがNZでフェルトソールが禁止になった元凶、Didymoです。
このキャナルもそこまで酷くはないものの、Didymoにやられています。見た目も気持ち悪いけど、フックにも絡み付いてきてかなりありがたくない存在。

約3時間半ネバって、最後は昨日も使っていたダーティーホーっぽいヤツをリードフライに、ドロッパーにグローバグ(エッグフライ)のタンデムフライで流してもみたけど完全ノーバイト。

まあ昨日釣れた時間帯はこれからなんだけど、ちょっと動きがなさ過ぎるなあ。。

次に行きたいレイクのほうも初めての場所で、ポイント探しに時間がかかるかもしれないので、キャナルは切り上げてもうレイクに向かおう。


移動で~す。


途中、Omaramaという小さい町で給油。


レイクまで一気に下る。


サインポストのある場所を見つけたので、とりあえずここからトライしてみよう。


すごいキレイなレイクだ。


誰もいないし、広くて最高~~!!


ここにも”This waterway is infected with Didymo"のサインが。。
キレイなレイクなのになあ~。。


遠めからの眺めは本当に美しいレイクですが、水は意外にもけっこう笹濁ってます。

ここではスイッチロッドをセットアップしてRIO SKAGIT iSHORT350grにInter Tip,10ftでウーリーバッガーをリトリーブしてみる。もうどこでもスカジットです。

1時間くらいこのキレイな景色を眺めながらのんびりやっていると、少し風が吹き始めた。



と、その直後にきたー


45cmくらいのキレイなオスのレインボウ。


なかなかよく引いてくれました。

このレイクはレインボウ、ブラウンにランドロックサーモンも少しいるらしいけど、今回の釣行はレインボウ三昧だなぁ。。

この後は続かずに単発に終わった。

もう少しポイントを開拓したいので車で少し走り回ってみたが、イマイチいいポイントがどこなのかわからない。

この下にもう1つ別のレイクがあるのでそっちも回ってみよう。


こっちはレイクプラシッドブルーみたいな青い水の美しいレイクでさらに絶景!

このシャローのポイントを見つけたのでやってみよう。

けっこう風がガンガン吹きつけているので、ここでは再びダブルハンダーに持ち替えて重いスカジットヘッドをキャスト。


いい感じなんだけど、さっきのレイクより魚っけがないなあ。。

風も当たっているし、単発でデカいブラウンがクルーズしてきてもよさそうなポイントだけど。。

反応がないので車でまたポイント探しに走ってみましたが、いいアクセスが見つけられず。


結局初めに入ったこのポイントに戻ってネバってみたが不発。


今回の釣行はこれで終了。


初めてこっち方面に来ましたが、キャナルにレイク、シーズンに入ればいい川もあるし、釣りたい場所がたくさんあって、もう少し長期の遠征で来る必要がありますね~。

もっとポイントを開拓すれば、かなりいい釣りが出来そうな魅力ののあるところです。


今回の釣行の一番の目的は、「この冬のテーマとして2ヶ月間取り組んできたスカジットスタイルの釣りでサーモンを釣りたい」でしたが、それは果たせませんでした。

スカジットを始めたきっかけは、ウィンターシーズンにビッグリバーの下流域を釣るのにきっと有効なタクティクスだろうと思ったこと、それを必要としたからだったのですが、同時にこのキャスティングスタイルには他のスペイキャスティングのスタイルとは一線を画した、何か少し違うものを直感的に感じてもいました。

タックルもダブルハンダーとスイッチを持っているので、それぞれにフローティングとインターのヘッド、ティップも揃えてと、何だかフライラインばかり買っているような最近の数か月で、それなりの出費もありましたが、スカジットにはそうしてでも絶対マスターしたいと思わせる魅力があって一気にハマってしまいました。

そんなわけでまだまだキャリアは全然浅いんですが、そのわりにはリバー、キャナル、レイク、ラグーンと違ったタイプの釣り場を釣り込んで濃密な2か月を過ごし、すでにそれなりの数の魚も釣って今思うこと。。

やはりスカジットは数あるフライキャスティングスタイルの中でも、最も実践的な”使える”キャスティングスタイルの1つだと思います。

あくまでも”魚を釣るためのキャスティング”という、自分のフィッシングスタイルにもマッチしている。

なんといっても最大のメリットはコンパクトなショートヘッドゆえ、Dループが浅いこと。張り出しの少ないDループは多くのキャスティングルームを必要とせず、特にペリーポークでキャストすればかなりコンパクトなキャストで十分なディスタンスが投げることが可能。

そして投げていて楽しいし、気持ちいい。

もちろんデメリットもあります。
このコンパクトなモーションでのロングキャストを可能にしている太くて短いヘッドは、裏を返せばドラッグがかかりやすく、水面へのインパクトが大ということでそのままデメリットに。川なら夏のスキニーウォーターを釣る状況や、スティルウォーターでも小さな虫にライズしていて静かなアプローチが要求されるような状況には向かないでしょう。
しかしながら、実際の釣りにおいては風に吹かれたり、雨に降られたり、増水、限られたキャスティングスペースしか確保できない等、スカジットスタイルのデメリットよりメリットの方が光る状況が多く、マスターすれば大きな武器になりえる、まさしくゲームチェンジャーといえるフライキャスティングのスタイルだと思います。

スカジットは川の釣り方というような固定概念にはとらわれず、もっと自由は発想で、この方法が生きるシチュエーションであればどんなタイプの釣り場でも使っていこうと考えています。

今回釣ったこのハイドロキャナルはずっと行きたいと思っていたんですが、十分な準備とキャスティングのトレーニングも積んだ上で挑みたかった。

フライタイイングの面でも、いままで巻いたことのなかったパターンを覚えたり、スカジットのラインシステムなどの知識面でもいろいろ研究しました。

来月から始まる新シーズンを目前にして、言ってみれば今回がこの冬に取り組んできたことの集大成的な釣行。

そしてオーバー14lbという、想定外のスーパービッグレインボウを仕留めることが出来たことにはとても満足しています。

NZで丸3シーズン釣りをしていながら、いままでレインボウ、ブラウン共にそこまでいい魚を捕れずにレコード7-8lbあたりをうろうろしていた人間が、3シーズン目の終了間際でいきなりダブルフィギュアのレコード更新で自分自身でもちょっと驚いています。

コレを弾みに、もうすぐ始まる自分にとっての4シーズン目、南島での2シーズン目のニュージーランドの釣りではオーバー10lbのブラウンを目指して、行動範囲を拡大していきたいと思っています。

今回果たせずに持ち越しとなったNZ初サーモンもですね。


Tight Lines!!